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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~決算材料やテーマ株の循環物色

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

9日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:決算材料やテーマ株の循環物色
■外資系証券の注文動向:差し引き100万株の買い越し
■前場の注目材料:トヨタ、4月中国販売9.2%増




■決算材料やテーマ株の循環物色

9日の日本株市場は方向感の掴みづらい相場展開になりそうである。まずは6日の米雇用統計の結果を受けてのスタートとなるが、非農業部門の就業者数が前月比で16万人の増加にとどまり、市場が予想していた20万人程度を大幅に下回った。これにより、連邦準備制度理事会(FRB)が次回6月の政策会合(FOMC)で追加の利上げを行う機運がさらに遠のいた。ドル安・円高の流れに向かいやすい需給状況の中、不安定な相場展開が想定されよう。

また、今週は決算発表がピークを迎え、2200社程度の決算発表が予定されている。足元の急ピッチの円高等の影響によって慎重な見方が増えており、業績悪化は相当織り込まれている可能性はあるだろう。しかし、発表企業の多さから機関投資家は結果を見極めるまでは積極的に動けず、模様眺めムードが強まりやすいと考えられる。

さらに、週末にはオプションSQが控えていることもあり、決算を見極めたいとする模様眺めムードの中、SQに絡んだ先物主導の商いに振らされる可能性がありそうだ。ただし、中小型株の強い値動きをみても個人主体の物色意欲は旺盛だろう。大型連休明けで市場参加者も増えると考えられ、決算を手掛かりとした個別材料株のほか、テーマ株などの循環が続きそうである。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き100万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1640万株、買い1740万株、差し引き100万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


4月26日(火):110万株の売り越し
4月27日(水):530万株の売り越し
4月28日(木):600万株の売り越し
5月02日(月):580万株の買い越し
5月06日(金):730万株の売り越し


■前場の注目材料

・NYダウ上昇(17740.63、+79.92)・NY原油(44.66、+0.34)
・ユニクロ、4月国内既存店売上高1.3%増
・トヨタ、4月中国販売9.2%増
・日立<6501>が2018年度をめどに、営業人員2万人(海外中心)増やす計画


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 日銀金融政策決定会合の議事要旨(3月14-15日分)
・09:00 3月毎月勤労統計・現金給与総額(前年比予想:+0.6%、2月:+0.9%)


<海外>
・特になし

《WA》

 提供:フィスコ

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