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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 売られ過ぎ好実態株を拾う!

株式アドバイザー 北浜流一郎

「売られ過ぎ好実態株を拾う!」

●円高に歯止めかける2つの打開策

 ようやくGW(ゴールデンウイーク)が完全に終わる。正直、やれやれである。

 振り返ってみるのも腹立たしいが、GW入り直前の4月28日から急落を開始、結局休日中、心配させられる日々が続いてしまった。しかし市場の扉が閉まり、株価が明らかにどんどん下げるのに手も足も出せないブラックホール状態は終わった。

 閉じていた東京市場の扉が開いたのだ。いまはこれだけでも満足したい。自由に動ける。これに勝る環境はないからだ。

 それに休日中、急騰して一時は105円台に入った対ドルでの円相場も、一方的な上昇に歯止めがかかっている。

 もちろん、これで安心というわけにはいかない。円の107円前後への反落は一時的に終わる恐れがあるからだ。それを阻止するのに有効だった金融政策がいまでは封じられてしまっている。正直これは痛い。

 しかし、打開策はある。財政の本格出動と消費税の引き上げ凍結だ。これらは財政再建路線に反する政策になるため、金融市場はそれを理由に円の積極買いを躊躇うことが考えられる。

 格付け機関が、財政再建が頓挫するとして日本の格付けをさらに引き下げることも考えられる。

 だが、これらは株式投資にはプラスに働くだろう。ともかく求められるのは、円の上昇が止まり、できることならまた下落する。これになるからだ。

●トランプ大統領誕生はリスク要因に

 ただ財政の出動や消費税の引き上げ凍結が市場にプラスの影響をもたらすのには、時間がかかってしまう。煎じ薬のように、なかなか効果があらわれないのだ。

 それに難題の出現がある。米国の大統領選挙で共和党のトランプ候補が勝利してしまう可能性が出て来ていることだ。これは軽視できない。大人しく紳士的な(?)われわれ日本人の多くには受け入れがたい人物かもしれない。しかし、投票権を持っているのは米国の国民だ。

 彼らが、トランプ氏の激烈なホンネトークに共感を覚え、同氏を大統領に選ぶことも十分あり得る。

 その場合、世界は驚き、ドルが売られてしまう恐れがある。大統領選挙の本選はまだまだ先のことながら、いまから頭に入れておきたい。

 さて、ここでの注目銘柄。収益に特に問題はないのに市場環境の悪化に巻き込まれ軟調展開に陥った銘柄の中から、日本商業開発 <3252> 、シスメックス <6869> 、福井コンピュータ <9790> 、アキュセラ・インク <4589> [東証M]、そして毎度お馴染みの旭化成 <3407> などが魅力的だ。

2016年5月6日 記


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