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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 外国人投資家の継続買いに期待!

株式アドバイザー 北浜流一郎

「外国人投資家の継続買いに期待!」

●個人投資家の姿勢に大きな変化

 先週の当欄で私は、「経済の先行きに対するネガティブ情報により、消費税引き上げの先送りや追加金融緩和の可能性が出てくる。4月1日に発表された日銀短観で大企業製造業の業況判断指数DIがプラス6ポイントにとどまったことによる急落が、1週間ほどで終わったのも、このようなことが背景にある。要するに市場は一見ネガティブに見える情報をテコに反発する。こうなることが多く、いまもそんな流れの中にあるため、ネガティブ情報に簡単に浮き足立ってしまわないようにしたい」――こう書いたが、信じてもらえるだろうか。

 その後、東京市場は驚くほどの急騰となり、すでに日経平均株価は1万7000円台に乗せている。しかも、驚くべきはその間の新興市場や東証1部における小型株の久しく忘れていたほどの勢いのある上昇だ。

 バイオや創薬関連株のそれが目立つが、実際は今期収益、つまり17年3月期業績予想の好ましい銘柄が集中的に買われている。それらの買いの主体は、積極派の個人投資家。こう見てよいが、いまは個人投資家の投資姿勢に大きな変化が生じているのも見逃せないところだ。

 慎重派の個人投資家は、小型株の乱舞について行くのをためらっているのが実際で、その結果として個人投資家全体では4月に入り売り越しだ。国内投資家の投資姿勢にこのような違いが生じていることに加え、もっと大きな変化も生じている。

●震災復興関連などに注目

 3月まで売り越しを続けていた外国人投資家たちが、ようやく買い越しに転じたのだ。私は前々から「4月に入ると外国人投資家たちが買い越しに転じる」――こう主張してきたが、「外国人投資家は日本株を見捨てた」との多くのアナリストたちのネガティブな見方の前にそれは掻き消されてしまったと言ってよい。

 しかし、外国人投資家たちは、4月第1週から買い越しに転じ、第2週目もそれを続けている。つまり、彼らは日経平均が急落したところを買ってきたのであり、逆張りで臨んだと見てよい。それが日経平均の1万7000円台乗せであり、今後も継続買いを期待できる状況だ。

 そこで、注目したいのは、熊本・大分地震からの復興需要が見込める銘柄になる。まずは製造業への人材派遣が低迷するだろうとの見方から売り込まれたアウトソーシング <2427> 、宮崎が拠点ながら九州全域への出店に注力中の中堅ホームセンターのハンズマン <7636> [JQ]、被災者の健康不安や日常生活を快適にするのに不可欠な市販薬や日用品の販売に強いドラッグストアのコスモス薬品 <3349> 、北九州市小倉に本拠があり九州全域を商圏とするウォシュレットのTOTO <5332> などがある。

 震災とは直接関係はないが、リチウムイオン電池用セパレータに強いダブル・スコープ <6619> も浅い押し目が入ったところであり魅力的に見える。

2016年4月22日 記

株探ニュース

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