【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):原油ブル、HIS、MS&AD、ソニー
原油ブル <日足> 「株探」多機能チャートより
NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油ダブル・ブルETN<2038>は急落。17日に開催された産油国会議では、増産凍結の合意に至らずWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物は18日早朝の時間外取引で一時、前週末に比べ2ドル75セント安の37ドル61セントまで急落した。これを受けNN原油ブルも値を下げている。ただ、時間外取引のWTI価格は午後1時時点では、38ドル40セント前後にやや値を戻している。
■アートネイチャー <7823> 904円 -132 円 (-12.7%) 本日終値 東証1部 下落率3位
アートネイチャー<7823>が急落。前週末15日の取引終了後、集計中の16年3月期連結業績について、売上高が従来予想の450億9000万円から405億3200万円(前の期比1.8%減)へ、営業利益が45億8000万円から34億7800万円(同14.0%減)へ下振れて着地したようだと発表しており、これが嫌気されている。消費税率引き上げ後の節約志向が継続していることや、他社との競争が激化したことにより、女性向け商品を中心に計画を下回ったことが要因としている。
■エイチ・アイ・エス <9603> 2,800円 -370 円 (-11.7%) 本日終値 東証1部 下落率5位
エイチ・アイ・エス<9603>が急落、年初来安値を更新した。熊本地震による被害が深刻化するなかで国内旅行への影響が懸念されている。特に傘下には長崎のハウステンボスや熊本の九州産業交通ホールディングスを有していることから、これら2社の震災による動向が注視される。
■NTN <6472> 327円 -27 円 (-7.6%) 本日終値
NTN<6472>が急落。国内大手証券では、円高展望と産業機械・補修向け事業の停滞に加え、欧州のカルテル事件に絡んだPeugeotによる民事訴訟の提起を懸念。「体質強化の進展が円高の進行に追いつかない」との見方で、営業利益予想は、16年3月期が500億円から490億円に、17年3月期を520億円から420億円に引き下げた。レーティングを「バイ」から「ニュートラル」に、目標株価を750円から400円に引き下げている。
■MS&AD <8725> 2,873円 -225 円 (-7.3%) 本日終値
クレディ・スイス証券の損保セクターのリポートでは、熊本地震を受け、被害状況の把握には数日必要となるものの、保険会社への影響は甚大ではないと指摘。 地震による家計への被害に対しては、1153億円までは日本地震再保険でカバーされるため、損保の利益への影響はないとの見方で、支払額が拡大すれば、会計的にはカバーされても実質的には利益は減少すると解説。セクター判断「オーバーウエート」とMS&ADインシュアランスグループホールディングス<8725>のトップピックを継続している。
■ソニー <6758> 2,736円 -199 円 (-6.8%) 本日終値
ソニー<6758>が続急落。円高デメリットに乏しい輸出主力株として注目されるほか、VR関連株本命としての位置付けで、3月以降は機関投資家とみられる継続的な買いが観測されるなか株価水準を切り上げてきた。しかし、足もとはマドを開けて売られている。熊本県を震源とする連続的な大規模地震の影響で、熊本、長崎、大分の工場の生産ラインを一部停止するなど生産活動に支障が出ており、このうち熊本工場については再開できていない状況が伝わっている。これを受けて利益確定を急ぐ動きが顕在化した格好だ。
■日本精工 <6471> 930円 -66 円 (-6.6%) 本日終値
日本精工<6471>が急落。国内大手証券では、高採算な産業機械事業(ベアリング、精機製品)が低迷し、中でも売上高構成比が日本以上に大きい中国・アジアの見通しが不透明と指摘。営業利益は16年3月期が前期並みを確保と推定も、17年3月期が円高で減益に向かうとの見方で、再評価には産業機械まわりの設備投資活動の活発化や自動車事業で自力の再成長を確認する必要があると解説。レーティング「ニュートラル」を継続、目標株価を1400円から1100円に引き下げている。
■ダイセル <4202> 1,348円 -80 円 (-5.6%) 本日終値
ダイセル<4202>が急落。ゴールドマン・サックス証券では、為替を主因とする交易条件の追い風が止む中、インフレータ以外の収益ドライバーが不在と指摘。新年度ガイダンスが減益となる可能性に注意が必要とみて、レーティング「中立」を継続、目標株価を2000円から1850円に引き下げている。
■INV <8963> 80,600円 -4,700 円 (-5.5%) 本日終値
インヴィンシブル投資法人<8963>が大幅続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券はリポートで、賃料上昇期待の高いホテル9物件を3月の公募増資等によりスポンサーから取得し、ポートフォリオに占めるホテル比率が約70%(鑑定評価額ベース)にまで上昇、ポートフォリオERV(Estimated Rental Value;新規成約賃料相場通りで全フロア賃貸した場合の想定収益)成長率予想を+30%(前回+25%)に引き上げ、NAV評価を引き上げると解説。目標株価を6万7400円から9万9000円へ引き上げ、レーティングは「ニュートラル」を継続している。
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