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【市況】<株式トピックス>=原油価格低下が追い風となる業界に関心

 27日の東京株式市場は終始買い優勢の展開となり、日経平均株価は一時533円高まで買い進まれる場面もあり、終値は前日比455円2銭高の1万7163円92銭と急反発した。

 年明け以降、特に原油価格の低下に連動して日経平均株価が変動する傾向が鮮明となっている。ただ、言うまでもなく、原油の大部分を輸入に頼る日本では多くの企業にとって、価格の低下は大きな恩恵として業績にプラスに作用する。

 経済産業省資源エネルギー庁が27日発表した25日時点のレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は、18日の前回調査に比べ2円安い115円20銭と、13週連続で値下がりした。原油価格の低下を受け、約6年9カ月ぶりの安値水準となっている。顧客自らが給油するセルフスタンドでは、販売競争の激しい首都圏の一部店舗で1リットル当たり90円台後半まで低下しているケースも目立っているという。

 原油価格低下で恩恵を受ける銘柄といえば、原燃料コストが軽減される電力会社や製紙会社をはじめ、陸運、海運、空運といったところが頭に浮かぶ。ちょうど16年3月期第3四半期累計(4~12月)決算の発表が佳境を迎えており、“原油価格低下が業績に与えるメリット”を検証できるタイミングに差し掛かっている。

 このほかにも、ガソリン価格の下落を背景にマイカーの乗車回数増加や遠距離ドライブ志向の高まりで、来客数の拡大が見込める郊外型の外食チェーンやホームセンター、家電やカー用品などの量販店、レジャー施設などにも業績面でのプラス効果が波及しそうだ。(冨田康夫)


出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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