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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):日水、生化学、共立メンテ

■日本水産 <1332>  647円  +81 円 (+14.3%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ
 日本水産<1332>が急伸。昨日に続き、SMBC日興証券とみずほ証券のレーティング引き上げの動きが好感されている。みずほ証券では、鮭鱒相場の底入れを背景としたチリ鮭鱒養殖子会社の業績改善見通しと、米国など海外市場開拓を目指すEPA事業の中期ポテンシャルに注目して、22日付でレーティングを「中立」から「買い」に、目標株価を340円から910円に引き上げ。SMBC日興証券では、16年3月期は南米の鮭養殖事業が営業赤字転落するデメリットを、食品事業とファインケミカル事業が支えると指摘。17年3月期以降は養殖事業の安定化へ向けた経営施策が講じられ、ファインケミカル事業では需給がタイト化するEPAの原料供給面での差別化戦略が本格化するとみて、22日付でレーティングを「2」から「1」に、目標株価を390円から960円に引き上げている。

■瑞光 <6279>  4,440円  +280 円 (+6.7%)  本日終値
 瑞光<6279>が反発。同社は24日取引終了後、16年2月期第3四半期累計(2月21日~11月20日)の連結決算を発表。売上高は230億3000万円(前年同期比12.9%増)、営業利益は21億7800万円(同0.1%増)、純利益は14億3200万円(同5.3%減)だった。上半期に出荷予定だった新規製造機械のずれ込みを一部解消しつつ収益改善に取り組んでいる。通期業績は売上高320億円(前期比15.7%増)、営業利益29億6500万円(同18.8%増)、純利益21億2500万円(同16.9%増)と従来見通しを据え置いた。

■生化学工業 <4548>  1,821円  +76 円 (+4.4%)  本日終値
 生化学工業<4548>が大幅反発。11時ごろに、変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO-3(ヴィスコ・スリー)」について、21日(米国現地時間)付で米国食品医薬品局(FDA)から承認を取得したと発表しており、これを好感した買いが入っている。「VISCO-3」は、ヒアルロン酸を主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与する(週1回の投与を計3回行う)3本キット製品。米国のヒアルロン酸製剤市場は着実に成長しており、特に3回投与製品が売り上げを伸ばしていることから、昨年3月から「VISCO-3」と3回投与の競合製品との非劣性臨床試験を実施し、その結果によりFDAからの承認を新たに取得したという。

■壱番屋 <7630>  5,790円  +240 円 (+4.3%)  本日終値
 24日、壱番屋 <7630> が16年5月期の連結経常利益を従来予想の46.1億円→48億円に4.1%上方修正。従来の2.3%減益予想から一転して1.8%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料。既存店売上高が好調に推移する中、トッピングの好調や値上げ効果で客単価が上昇することなどが上振れに貢献する。

■共立メンテナンス <9616>  10,130円  +260 円 (+2.6%)  本日終値
 共立メンテナンス<9616>が反発。同社は学生・社員寮を運営するほか、ホテル事業を展開。特にホテル事業は訪日外国人観光客急増に伴うインバウンド需要を全面享受しており、成長が加速。16年3月期業績は前期比24%増の101億6000万円と最高益更新が見込まれている。また、来期についても訪日客の増加に追いつかないホテルのキャパシティ不足が取り沙汰されるなか、同社は国内外でホテル8棟の開業を予定し需要囲い込みが加速する。インバウンド関連株のほとんどが中国リスクによる8月急落前の株価水準までの戻りが遠い状況で、同社株は11月時点で既にその高値を払拭、別格の強さをみせている。

■サカタのタネ <1377>  2,827円  +72 円 (+2.6%)  本日終値
 サカタのタネ<1377>は反発。野菜や花の種子を卸売するが、国際的に高い競争力を誇る種子メーカーであり、TPPなどでクローズアップされる農業の成長をテーマに商機が巡る銘柄としてマークされている。高品質のF1種子のシェアが拡大傾向を強め、特に人参種子が中国で好調に売り上げを伸ばしている。また、「インド向けもカリフラワー種子などを中心に売り上げが急増している状況」(国内証券調査部)で、中期的な成長期待も大きい。16年5月期営業利益は従来予想から5億円上乗せし、前期比26%増の60億円を見込んでいる。

■ジグソー <3914>  12,100円  +290 円 (+2.5%)  本日終値
 ジグソー<3914>が反発。24日の取引終了後、IoTモジュール組み込み事業のMobicomm(東京都新宿区)を子会社化し、IoTデバイス・モジュール・センサー組み込み・開発事業に進出すると発表しており、新規事業による業容拡大への期待から買いが入っているようだ。Mobicommは、通信制御技術をベースとし、モバイル通信やソフトウエア・モジュール組み込み分野で、多彩な経験と技術を保有するエンジニアリング企業。今回、Mobicommを子会社化することで、「IoTデータコントロールサービス」領域の「データ取得元」である「IoTデバイス(端末・センサーなどのエッジ)」そのものへダイレクトに関与することになり、あらゆるデバイスとインターネットを繋ぐモジュール・センサーの組み込みが可能となる。また、これにより企業のIoTへの取り組みを一括してサポートする体制が構築されることになり、メッシュネットワーク(網の目)上における「分散型データコントロールアーキテクチャー」を実現するという。

■シスメックス <6869>  7,690円  +170 円 (+2.3%)  本日終値
 シスメックス<6869>が反発。国内大手証券では、臨床検査市場は安定的な成長が継続していると指摘。最大の注目点は、血球計数器の市場シェア拡大と免疫分析装置の中国拡販との見方で、米国市況は良好、中国の受託検査業から見た市況も良好とみて、現時点では世界臨床検査市場に懸念材料は見当たらないと解説。16年3月期営業利益予想を525億円から535億円(会社計画は520億円)に引き上げ、レーティング「バイ」と目標株価1万円を継続している。

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