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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ミツミ、アニコムHD、クミアイ化、ネクスト

■ミツミ電機 <6767>  690円  +62 円 (+9.9%)  本日終値  東証1部 上昇率2位
 ミツミ電機<6767>が急伸。同社は21日、ミネベア<6479>と経営統合に向けて協議・検討を進めていくことで基本合意書を締結したと発表した。両社は業態こそ近いものの重複部分が少なく、競争力の源泉も異なることで、協業することによる量産、販売、調達、製品開発面などにおけるシナジーは大きいと判断した。IT化が進展する自動車向けやスマートフォン向け電子部品事業規模拡大と、両社の技術の融合により来たるべきIoT全盛時代に照準を合わせた独創的な製品の創出とソリューションの提供などを目指す構えで、特にミネベアの傘下に入るかたちとなるミツミ電には、これを材料視する買いが集中している。具体的な再編の方法及び時期などの詳細については、両社で継続的に協議し、決定するとしているが、スケジュールとしては2017年4月の経営統合を予定している。

■アニコムHD <8715>  3,175円  +228 円 (+7.7%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
  アニコム ホールディングス<8715>が続急伸。アニコムHDと富士フイルムホールディングス<4901>傘下の富士フイルムは21日、動物の先端医療分野で業務提携し、来春に合弁会社を設立すると発表した。富士フイルムの医療技術とアニコムHDの持つ動物の診療情報などを組み合わせ、再生医療を中心とした動物の先端医療の実現を目指す。合弁会社は富士フイルム51%、アニコムHD49%の比率で出資する。社名や資本金は今後決定する。この日は先行きの展開に向けた期待感から買いが膨らんでいる。

■クミアイ化学工業 <4996>  1,253円  +79 円 (+6.7%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 野村証券が21日付でクミアイ化 <4996> の投資判断「バイ(買い)」を継続し、目標株価を1030円→1330円に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、15年3月に社長に就任した小池好智社長の下、従来以上に海外展開に積極的な姿勢を示していると報告。また、主力の畑作用除草剤「ピロキサスルホン」などの中長期的な売上規模は従来予想を大きく上回る見通しであるとし、長期成長の確度は高いと指摘している。同証券では、16年10月期の連結経常利益を従来予想の58億円→72億円(会社計画は70億円)、17年10月期を64億円→77億円に上方修正した。続く18年10月期は84億円と過去最高益を更新すると予想している。株価は年初来高値を更新した。

■ネクスト <2120>  1,526円  +86 円 (+6.0%)  本日終値
 ネクスト<2120>が大幅高。同社は不動産情報サイトを展開するが、不動産市況の回復を背景に物件掲載数が増勢で手数料収入が拡大一途にある。21日取引終了後に発表した11月度の月次売上収益は、前年同月比52.9%増と大幅な伸びを確保した。これが株価を強く刺激したかたちだ。主力の国内不動産情報サービス事業が17.9%、同じく売り上げ貢献度の高い賃貸・不動産売買が21.7%増と好調で全体を押し上げている。また、国内不動産事業者向け事業はLifull Marketing Partners(旧アクセリオン社)を傘下に収めた効果が引き続き反映されて前年と比べ3.7倍となった。

■FFRI <3692>  10,020円  +370 円 (+3.8%)  本日終値
 FFRI<3692>が続伸。同社は21日、標的型攻撃対策に特化した技術・サービスを提供する米ラストラインと連携に向けた取り組みを開始したと発表。今後の展開などが期待されているようだ。両社はFFRIのエンドポイント対策技術と、ラストラインのゲートウェイ対策技術を組み合わせることで、新たな多層防御のサイバー攻撃対策サービスやソリューションの提供に取り組む。

■エイチ・アイ・エス <9603>  4,000円  +135 円 (+3.5%)  本日終値
 エイチ・アイ・エス<9603>が大幅続伸。同社は21日、韓国の電子商取引運営会社大手のインターパークと提携し新会社を設立すると発表、これを好感する買いが流入している。インターパーク社との連携で、訪日韓国人旅行者向けに日本国内の旅行商品仕入れや、パッケージツアーの企画・手配などを手掛ける。政府の訪日プロモーション強化の動きを追い風にインバウンド関連として、改めて物色人気が再燃している。

■三菱総合研究所 <3636>  3,435円  +115 円 (+3.5%)  本日終値
 三菱総合研究所<3636>が大幅高。同社とグループ会社の三菱総研DCSはきょう、人事給与アウトソーシングなどを手掛けるエイチアールワン(東京都港区)と資本業務提携することで合意したと発表。これが買い手掛かりとなっているようだ。資本提携の内容は、来年3月1日に三菱総研およびDCSが、エイチアールワンが実施する第三者割当増資と自己株式の処分により普通株式2100株(議決権比率は三菱総研が2.5%、DCSが7.5%)を引き受け。また、DCSは人事給与アウトソーシング事業の開発部門を会社分割により新設会社に承継し、来年3月1日にエイチアールワンは新設会社が実施する第三者割当増資で発行する普通株式100株(議決権割合10.0%)を引き受ける。

■古河機械金属 <5715>  237円  +6 円 (+2.6%)  本日終値
 古河機械金属<5715>が急動意。ロックドリルや土木用機械などを手掛けるが、リニア中央新幹線工事関連で商機をとらえる可能性がある。品川と名古屋を結ぶ全長285キロメートルにおよぶリニア中央新幹線は工事区間の86%がトンネル。その皮切りとして山岳トンネルとして日本最長の「南アルプストンネル」の掘削工事がスタートした。同社は圧倒的シェアを有するトンネルドリルをはじめとする工事機械で実績豊富であり、受注期待が株価の戻り足を後押しするとの見方も出ている。

■インフォコム <4348>  1,469円  +36 円 (+2.5%)  本日終値
 21日、インフォコム <4348> [JQ]がIoT領域の事業創出に向けて、IoT向けのクラウドサービスを手掛ける米Afero社と事業提携すると発表したことが買い材料。同社はAfero社が開発したセキュリティの確保とネットワークへの接続性に優れたIoTサービス基盤を活用し、IoT領域の事業創出を推進する。また、社長直轄組織としてIoT事業専任組織「IoT 推進部」を新設する。発表を受けて、IoT領域の事業強化による将来的な業績への寄与に期待する買いが向かった。

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