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9644 タナベCG

東証P
1,000円
前日比
-3
-0.30%
PTS
1,000.1円
09:20 05/02
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
22.0 1.56 4.40 39.09
時価総額 175億円
比較される銘柄
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決算発表予定日

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タナベ Research Memo(9):2026年3月期売上高150億円、営業利益18億円に向け順調な進捗(2)


■タナベコンサルティンググループ<9644>の今後の見通し

(3) HR
「HR」領域の売上高は2023年3月期の1,720百万円から2026年3月期は2,200百万円、年平均成長率で8.6%を見込んでいる。同領域では経営戦略に直結する戦略人事制度、社員エンゲージメント制度、HRDXシステムの導入と運用、人的資本マネジメント、アカデミー(企業内大学)設立、アカデミークラウドサービス等の需要を取り込み、売上を拡大していく方針だ。

成長の源泉となる人材の育成は企業にとって重要な経営課題であり、また、上場企業においては「人的資本」についての情報開示が今後求められるようになったことから、人材育成プログラムやワークライフバランス等の取り組みについての経営コンサルティングニーズは一段と増しており、2023年3月期の上方修正の要因ともなっている。社員のエンゲージメントを定量的に調査・診断するエンゲージメントサーベイツールも自社開発、提供しており、エンゲージメント向上に役立てている。HR領域については潜在的な成長余地も大きいため、M&Aも戦略オプションの1つとして考えている。

(4) ファイナンス・M&A
「ファイナンス・M&A」領域の売上高は2023年3月期の1,970百万円から2026年3月期は2,100百万円、年平均成長率で2.2%と堅実な成長を見込んでいる。事業環境としては、経営者の高齢化が進むなかで中小企業の事業承継ニーズが増大しているほか、大企業においても事業再編・統合、アフターコロナにおける新たなグローバル戦略の構築等の動きが活発化しておりビジネスチャンスも大きいと見られるが、案件の成約等については流動的な要素も強いため、保守的な売上計画となっている。このため、上振れする余地も大きい領域であるとも言える。

同領域に関しては、大企業を主な顧客対象としているグローウィン・パートナーズと、中堅企業から中小企業を対象としているタナベコンサルティングにおいて相互のリソースを活用しながらシナジーを高めていく戦略で、需要の高まりが予想される事業承継型のホールディングス経営モデルやグループ経営モデルの構築、事業再編型M&A、クロスボーダーM&A等の案件獲得に注力していく方針だ。

(5) ブランディング&マーケティング
「ブランディング&マーケティング」領域の売上高は2023年3月期の2,140百万円から2026年3月期は2,200百万円、年平均成長率で0.9%と堅実な成長を見込んでいる。2023年3月期の計画を期初計画から90百万円上方修正したため年平均成長率は1%を下回っているが、期初段階では2%台の成長を見込んでいた。事業環境としては、商品・サービスの取引価格の維持・引き上げにつながるブランド力の向上が、重要な経営戦略の1つとして位置付けられるなかで、今後も同領域におけるコンサルティングニーズは着実に増加していくものと予想される。

こうしたなか、同社はパーパスブランディング(インナー&アウター)やコーポレートブランディング(PR、IR)の強化から、CX(顧客体験価値)を向上させる顧客コミュニケーションモデルの変革、SNSマーケティングやデザインプロモーション等のクリエイティブ分野におけるDX支援サービスを強化し、付加価値の向上を図りながら安定成長を目指していく。このうち、PRやブランディング、グローバルマーケティングについては、グループ内でのリソースが不足していることもあり、M&Aの対象領域として前向きに検討を進めている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《YI》

 提供:フィスコ

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