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9386 日本コンセプト

東証P
1,780円
前日比
+2
+0.11%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.9 1.35 4.78
時価総額 247億円
比較される銘柄
キユソ流通, 
ケイヒン, 
ファイズHD
決算発表予定日

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日本コンセプト Research Memo(5):強みはワンウェイ輸送、自社物流拠点、ワンストップそして環境にある


■事業概要

2. 専業としての強み
日本コンセプト<9386>の強みは第1に、液体貨物輸送において利便性と経済性の高いワンウェイ輸送サービス行っている点にある。ワンウェイ輸送だと帰りの便が空になるが、輸送の目的地において液体貨物を納品後にタンクコンテナを回収して洗浄することにより、帰り便を現地の別の顧客の液体貨物の輸送に提供することができる。場合によっては三国間の輸送で調整することも可能である。顧客にとって目的地まで片道運賃で輸送サービスを受けることができ、利便性も経済性も非常に高い。また、同社にとっても空コンテナを回送するコストをセーブできるだけでなく、逆に収益となり大変経済的である。このように世界の主要国間の輸送サービスを片道運賃で提供することを可能としているのは、創業以来培ってきた独自のグローバルネットワーク(同社の現地法人および代理店)によるものである。常に様々な物流ニーズを把握し、顧客の開拓を続けてきたからこそできるサービスであり、その点で参入障壁は高いと言えるだろう。

第2に、国内8拠点、海外1拠点(2018年8月現在)の自社物流拠点を保有していることも強みである。同社は、自社の物流拠点でタンクコンテナの洗浄とメンテナンスを自社の社員が行っている。このため、専業にふさわしい高い品質で徹底的にタンクコンテナを管理することができ、このことが第三者に委託する場合と比較して大きな強みとなり、顧客の安心感や高いロイヤリティにつながっているのである。国内において、顧客の液体貨物の輸送ニーズに応じて加温や保管、積替えなどの附帯サービスをワンストップで提供することができ、これも顧客の利便性向上とコスト削減につながっている。また、国内物流拠点網の充実に伴い、国内でも主要コンビナート間において片道運賃のワンウェイ輸送サービスを提供することが可能となり、国内輸送サービスの取扱いが着実に増加するようになった。これらも同社の強みと言えるだろう。

第3の強みは、2018年3月に京葉臨海支店にてフロンガスの再生・破壊事業の認可を得たことにより、法令を順守したうえでフロンガスの回収から再生・破壊にいたる処理を一貫してできることにある。従来、ガスタンクコンテナのレンタルや管理、ガスタンクコンテナによる輸送、及びフロンガスの回収や再生・破壊事業を一括して請け負う事業モデルは日本になかった。そこで同社は、ケミカルタンクコンテナによる液体貨物輸送サービスを通じて培ったノウハウを活かし、ガスタンクコンテナのサービスに参入した。もちろん、ケミカルタンクコンテナと同様に、内外の様々な輸送手段を組み合わせたガスの国際複合一貫輸送も可能である。

第4として、環境面でも強みを発揮している。タンクコンテナが安全かつ高品質で長期間にわたり繰り返し使用できるほか、容器自身の廃棄処理が不要な上、残液も所定の施設で厳格に管理されていることから、タンクコンテナ輸送は環境に優しいと広く認知されつつある。また、地球温暖化の原因の1つであるフロンガスを確実に輸送・回収、再生・破壊することで、同社は世界の環境破壊防止にも貢献していることになる。同社同様に地球環境の保全を重要視する企業が増えるなか、各種液体や各種ガスの物流における同社へのニーズは着実に増加している。なお、タンクコンテナによる一貫輸送は、様々な輸送手段を利用するため、環境に良いとされるモーダルシフトを促進するという側面もある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《MH》

 提供:フィスコ

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