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9119飯野海運

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飯野海運 Research Memo(8):2030年に向けた中期経営計画(1)


■飯野海運<9119>の中長期成長戦略

1. 前・中期経営計画のレビュー
前・中期経営計画「Be Unique and Innovative. -創立125周年(2024年)に向けて-」(2017年4月-2020年3月)では、バランス経営の推進と先進性への挑戦(海運業と不動産業の両輪バランス、安定収益と次世代ビジネス、バランスの良い成長目標数値)をテーマに掲げ、重点強化策として更なる差別化の追求、安定収益の磐石化、次世代ビジネスへの挑戦に取り組んだ。

結果として、海運業におけるケミカルタンカー市況低迷長期化や不動産業における飯野ビルディングのテナント退去に伴う稼働減少などで、経営目標値は未達成(2018年3月期-2020年3月期の営業利益累計計画210億円に対して実績144億円)となったが、ケミカルタンカーの新規COA(数量輸送契約)獲得によるCOA比率の向上、ケミカルタンカーの中長期貸船による市況変動影響の低減、飯野ビルディングの新規テナント獲得などの対応策を実施した。

また、重点強化策の達成状況としては、更なる差別化の追求でオイルタンカーの競争力強化や内航ガスビジネスの優位性確保、安定収益の磐石化で資源エネルギー船事業の取組み、ケミカルタンカーの中東シェア維持・拡大や新橋田村町地区市街地再開発事業の推進、次世代ビジネスへの挑戦で英国ロンドンのオフィスビル取得や2元燃料主機関搭載船となるメタノール船の竣工などを実現した。

2. 新・中期経営計画の概要
前・中期経営計画の結果を踏まえて、新・中期経営計画「Be Unique and Innovative.:The Next Stage -2030年に向けて-」(2020年4月-2023年3月)を策定した。

時代の要請に応え、自由な発想で進化し続ける独立系グローバル企業グループとしての地位確立を2030年に向けての目標「IINO VISION for 2030」に掲げた。そして、新・中期経営計画期間中は、独自のビジネスモデル「IINO MODEL」の形成、高品質なサービス「IINO QUALITY」の提供を追求して自社の経済的価値を高めると同時に、サステナビリティ(持続可能性)への積極的な取り組みによって、環境保全を含めた社会的ニーズに対応することで社会的価値をも創造し、共通価値の創造(CSV=Creating Shared Value)を目指すとしている。

3. 重点強化策
重点強化策(3つの施策)には、グローバル事業の更なる推進、安定収益基盤の更なる盤石化、サステナビリティへの取組み、そして企業の基盤・土台の盤石化に向けた基盤整備項目(6つの項目)には、船舶・ビル管理の品質向上と安全の徹底、コスト競争力の強化、人的資本の育成・強化、海外拠点の更なる活用、DX(Digital transformation:デジタルトランスフォーメーション)の推進加速、ESG(環境・社会・ガバナンス)・SDGs(持続可能な開発目標)への対応強化を掲げた。

グローバル事業の更なる推進では、グローバル体制を推進する競争力の強化としてケミカルタンカーの既存中東航路以外の航路進出に向けた取り組み強化、ガスキャリア及びドライバルクキャリアの新規貨物・新規航路への取り組み強化など、グローバル体制を支える組織力の強化として海外事務所の人材増員・機能強化などを推進する。

安定収益基盤の更なる盤石化では、不動産事業強化への取組みとして長期的視野での安定収益源となる都心基幹物件の獲得、海外・地方物件を含む優良物件をターゲットに早期的利益の創出を目指す。エネルギー輸送の更なる強化として安定的な船隊整備の推進、既存契約荷主への高品質サービスの継続、安定的かつ高品質なエネルギー輸送の供給継続などを推進する。

サステナビリティへの取組みでは、環境負荷低減に資する資産への投資として大型で燃費効率の良いエンジンを採用した船舶への投資強化(CO2排出率削減と経済効率性向上)、所有ビルにおけるエネルギーミックス改善(再生可能エネルギーへの転換やLED等の設備導入)を推進する。次世代燃料船の取組み強化としてはLNG・LPG・メタノール等を燃料とする船舶への投資や2元燃料船の運航・管理ノウハウの高度化、サステナブルな貨物(環境負荷が少ない貨物や、飢餓・貧困の撲滅に資する貨物)の取組み強化としてLNG・穀物・肥料等の運航ノウハウの蓄積など、その他新規ビジネスの開拓を推進する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《ST》

 提供:フィスコ

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