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8518 日本アジア投資

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アジア投資 Research Memo(8):2021年3月期は株式売却益の実現により、増収及び営業増益を確保する見通し


■業績見通し

1. 2021年3月期の業績見込み
日本アジア投資<8518>は、業績予想(ファンド連結基準)について、株式市場等の変動要因による影響が極めて大きく、合理的な業績予想が困難である事業特性であることから公表を行っていない。ただ、2021年3月期については、ある一定の前提をもとに策定した「従来連結基準による見込値」を参考情報として開示している。

同社の「従来連結基準による見込値」によれば、営業収益を前期比17.7%増の3,250百万円、営業利益を同31.9%増の350百万円、経常利益を同42.0%増の200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同40.5%減の180百万円と増収及び営業(経常)増益を見込んでいる。

国内IPOや中国での未上場株の売却が収益貢献する想定であるが、収益の大半は第4四半期に集中するため、上期及び第3四半期までは赤字となる見込みである。プロジェクト投資資産の売却は現時点で予定していない。もっとも、株式売却益が下振れた場合には、これまで同様、プロジェクト投資資産の売却により一部を補完する可能性は十分に想定される。なお、コロナ禍の影響については、後述するリスクが想定されるものの、現段階で顕在化しているものは限定的であることから、「見込値」についてもその前提に立った水準となっている。

2. コロナ禍の影響により想定されるリスク
コロナ禍の影響により想定される各投資分野へのリスクは以下のとおりである。ただ、前述のとおり、現段階で顕在化しているものは限定的である。

弊社でも、コロナ禍の影響については引き続き注視する必要があると認識しているものの、株式売却が予定どおりに実現することを前提とすれば、同社の見込値の達成は可能であるとみている。また、外部環境の影響により株式売却等が予定どおりに進まない場合でも、これまで同様、プロジェクト投資資産の一部を売却する可能性が高いことから、総合的に判断して業績の下振れリスクは小さいと評価しても良いだろう。最大の課題は、将来の収益源である資産の積み上げであり、とりわけ進捗に遅れが生じているプロジェクト投資資産をいかに拡大していくのかにある。今回の方針転換(短期売却目的のプロジェクト投資に軸足を移す方針)が、今後の積み上げペースや収益性にどのような影響を及ぼしていくのかがポイントとなるだろう。新たに開始した「物流施設」など短期・開発型プロジェクトの成否のほか、長期保有目的としてポテンシャルの大きな「植物工場」の収益化についても、今後を占ううえで重要な判断材料と言える。次の中期経営計画(第2段階)に向けて、いかに財務バランスを整え、新たな収益の軸を育成していくのか、今後の進捗に注目したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

《YM》

 提供:フィスコ

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