貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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8367 南都銀行

東証P
3,065円
前日比
+15
+0.49%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
8.1 0.34 3.72 24.68
時価総額 1,012億円
比較される銘柄
百十四, 
おきなわFG, 
愛媛銀
決算発表予定日

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【杉村富生の短期相場観測】 ─狙われる日本企業!TOBの標的に!


「狙われる日本企業!TOBの標的に!」

●ブルマーケットに転換の可能性?

 “流れ”は一瞬に変わる。カサにかかって攻めていた売り方(ショート筋)は真っ青ではないか。アメリカ労働省が10日に発表した10月のCPI(米消費者物価指数)上昇率は7.7%だった。事前予想の8.0%を大きく下回った。これを受け、「利上げペースが緩やかになる」との期待感が膨らみ、10日のNY市場、NASADAQ市場は大幅高である。

 NYダウは1201ドル(3.70%)高、ナスダック指数は760ポイント(7.35%)高だった。S&P500指数は5.54%高だ。全面高である。SOX(半導体株)指数は10.21%上昇の2672ポイント、トレンド転換を示唆する動きを示している。半面、VIX(恐怖)指数は23ポイント前後に低下、リスクオンの姿勢が鮮明となろう。

 米国債の利回りは低下が著しい。10年物は一時3.809%、2年物は4.290%まで低下した。ターミナルレート(利上げの終着点)は先週の5.00~5.25%が4.75~5.00%に切り下がっている。これは今後3回のFOMC(12月、来年2月、3月)での利上げ幅は1.00%(従来は1.25%)に圧縮されたことを意味する。

 もちろん、インフレ率の7.7%はまだ高い。FRB(米連邦準備制度理事会)の目標「2%」達成にはほど遠い。このため、楽観論は禁物だが、インフレ抑制の予兆が見えてきたのは確かだろう。それと、年初以来のベアマーケット(弱気)がブルマーケット(強気)に転換する可能性がある。

 すなわち、「年末の日経平均株価は3万円を狙う」が現実味を帯びてきた。日本市場は出遅れているし、円安とあって日本資産はバーゲンセールだ。すでに、外国人は買い意欲を強め、世界最大の投資ファンド「ブラックロック」系の日本法人がSUBARU <7270> [東証P]、日東電工 <6988> [東証P]の大株主に登場している。

●地銀に高まる再編の思惑妙味!

 アメリカの「カーライルグループ」傘下のTHE SHAPERはユーザベース <3966> [東証G]、同じくカーライルグループのTTCホールディングスは東京特殊電線 <5807> [東証S]にTOB(株式公開買付)を仕掛けている。アメリカの投資ファンド「フォートレス・インベストメント・グループ」はそごう・西武を買う。

 これまで海外ファンドはホテル、ゴルフ場、ビルなど個別案件を中心に取得してきた。それが「企業丸ごと」に変化したようだ。法規制が存在するが、鉄道会社などが狙われている。老舗企業も対象になる。例外なく資産を持っている。広済堂ホールディングス <7868> [東証P]は都内に6火葬場(都内には公営を含め18カ所のみ)を保有している。

 高齢化社会を迎え、今後はみんなお世話になる。しかし、“焼き場”の新設は困難だろう。当然、希少価値が高まる。こんな銘柄が日本市場にはゴロゴロしている。 地銀がそうだ。南都銀行 <8367> [東証P]は奈良の名門である。だが、PERは5.6倍、PBRは0.26倍にすぎない。配当利回りは5.37%ある。

 割安じゃないか。ただ、将来性は? しかし、ここでは評価の対象は資産価値だ。低PBRランキングでは50傑に地銀が31銘柄入っている。高知銀行 <8416> [東証S]、じもとホールディングス <7161> [東証S]、千葉興業銀行 <8337> [東証P]のPBRは0.1~0.2倍にすぎない。もちろん、3行とも有配である。

 さらに、南日本銀行 <8554> [福証]、豊和銀行 <8559> [福証]、宮崎太陽銀行 <8560> [福証]、大光銀行 <8537> [東証S]もPBR0.1倍台だ。思惑材料としては「地銀再編」の流れがある。

2022年11月11日 記

株探ニュース

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