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6890 フェローテク

東証S
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22:12 04/26
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単位
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PER PBR 利回り 信用倍率
9.2 0.66 3.39 123
時価総額 1,390億円
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半導体祭りの先回りで利益積み上げ、米国株ミラー投資で技向上

ゆる~いようで強い! 投資家女子の決め技
カバンサイトブルーさんの場合-第1回

登場する銘柄
エヌビディア<NVDA>、スーパー・マイクロ・コンピューター<SMCI>、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>、アドテスト<6857>、ルネサス<6723>、ワイエイシイ<6298>、T&S<4055>、フェローテク<6890> 

文・イラスト/福島由恵(ライター)、編集・構成/真弓重孝(株探編集部)

【タイトル】カバンサイトブルーさん(ハンドルネーム・50代・女性)のプロフィール:
子育てと仕事に加え、投資家の3役をこなすキャリアウーマン。2015年に仕事で経済情報に触れる機会が増えたことをきっかけに、投資信託の購入から始め、18年ごろから個別株投資を開始する。
当初はアメ株から手掛け、その後日本株に手を広げる。上昇モメンタムが強まる人気銘柄に乗り順張り投資する手法で、一時は6000万円近くまでリターンを膨らます。そんな成功の一方で、急落に巻き込まれて3000万円台にまで溶かすイタい経験もする。その反省もあって、最近はバリュー重視の考え方も取り入れた改良版の順張り投資にシフトしている。「株探-個人投資家大調査-2023春」の回答者で、投資スタイルは「バリュー重視」、日本株投資の腕前は「中級者」となる。

「いい感じに利益が乗った半導体株を、いつ売ろうかしら」

今年2023年5月末、日経平均株価が平成バブル期以降の高値水準に到達し、とりわけ半導体関連の株価上昇で市場が「半導体株祭り」に沸いていた頃、株好き女子のカバンサイトブルーさん(ハンドルネーム、以下、カバンサイトさん)は、冷静に保有中の半導体株の売り時を考えていた。

5月24日(現地時間)発表の米半導体株エヌビディア<NVDA>の好決算を受け、国内でも同月中盤から好調さを増した半導体株は月末に向けさらに上昇に拍車をかける形に。この動きに早々と乗ったカバンサイトさんは、仕込んだ半導体株の含み益がかなり拡大していた状況だった。

■『株探米国株』で確認できるNVDAとNYダウ、S&P500、ナスダックの日足パフォーマンス比較
【タイトル】

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同。2022年12月30日を0%


こうした人気の銘柄に乗るのが得意なカバンサイトさんは、普段は仕事と家事と投資の3つをこなす兼業投資家さん。足元で取り組みを強化するのはバリュー投資だが、8年前に投資を初めて以来、リターンの稼ぎ頭となってきたのは、時にはお祭り状態になるグロース株だった。

人気銘柄を標的にするがゆえ、ボラティリティ(株価の変動率)のアップダウンに巻き込まれ、時にはリターンの半分を溶かすという憂き目も経験する。だが、日常に行う仕事に欠かせない瞬時の決断力と行動力を生かし、これまでに総計3000万円超のリターンを積み上げる好成績をマークしている。

お祭りモードを横目に、淡々と半導体株の利確を進めつつあるカバンサイトさんの成長と成功、ときには大ヤラレの軌跡を3回に分けて見ていこう。

半導体祭りに、1カ月で25%の利益獲得

足元の成績を見ると、今年5月の半導体の好調相場に先回りしたカバンサイトさんは、この関連株だけでリターンを約150万円膨らませた。日米株合わせてこの時期仕込んだ元手は590万円。わずか1カ月程度のうちに約25%も増やした格好だ。

カバンサイトさんが、この半導体祭りの「兆し」を感じ取ったのは、4月27日(現地時間)ごろ。もともと保有していたアメ株で、AI(人工知能)や5G(高速通信規格)向けにストレージシステムを提供するスーパー・マイクロ・コンピューター<SMCI>が連日の下げから、急に上昇に転じる動きを見逃さなかった。

■スーパー・マイクロ・コンピューターの日足チャート(22年11月25日~)
【タイトル】

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同


「関連セクターにより注目が集まりそう」。もともと半導体、とりわけ生成AIに必要なGPU(画像処理半導体)やパワー半導体を扱う銘柄を有望視していたカバンサイトさんには、こんな思いがよぎる。

ところが、AI関連と言えばすぐに思いつくアメ株のエヌビディアを見ると、追随する兆候はあれど、まだ目立った動きは見られない。日本株に関しては、主力のアドバンテスト<6857>は軟調、東京エレクトロン<8035>も反応しない状況だった。

日米の半導体株を次々買い増し

「ほとんどの人は、気付いていない。今がチャンス!」。

そう考えたカバンサイトさんは、早速、もともと保有していたエヌビディアを4月中に買い増しする。

次いで5月に入ると、1日にアドテスト<6857>、ルネサスエレクトロニクス<6723>などを新規購入、4日にアドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>、12日にワイエイシイホールディングス<6298>、16日にティアンドエス<4055>、17日にフェローテックホールディングス<6890>など、次々とAIに関わる半導体株を買い進めていった。 

■カバンサイトさんが2023年5月前後に投資した半導体銘柄
◎アメ株
銘柄名
<ティッカー>
業務内容保有期間保有期間中
の上昇率
備考
エヌビディア
<NVDA>
主要PC向け
双方向3Dグラフィックス提供等
3月13日~5月30日76.5%一部保有中
スーパー・マイクロ・
コンピューター<SMCI>
エンタープライズ・クラウド・
AI・5G等に向けストレージシステム
4月24日~5月30日118.1%一部保有中
アドバンスト・
マイクロ・デバイシズ
<AMD>
コンピューター業界、グラフィックス等の
マイクロプロセッサ・ソリューションの
開発・製造・販売およびサポート
5月4日~5月30日53.5%一部保有中

◎日本株
銘柄名
<コード>
業務内容保有期間保有期間中
の上昇率
備考
ルネサス
<6723>
車載マイコン、FA、
インフラ向け半導体
5月1日~6月6日40.0%一部保有中
アドテスト
<6857>
半導体試験装置5月1日~5月18日35.9%――
フェローテク
<6890>
半導体製造装置部品4月24日~5月9日1.1%保有中
5月17日~5月30日11.2%
6月8日~5.7%
ワイエイシイ
<6298>
メカトロ、ディスプレイ、
半導体製造装置等
5月12日~5月26日9.1%――
T&S
<4055>
半導体製造関連、
AIソフト開発
5月16日~6月7日55.6%――

こうした判断力の早さと行動力が実を結び、半導体関連で市場が大いに盛り上がる5月末から6月初めの時期は、早めに仕込んだ種が花を咲かせることになり、短期間で大きなリターンを手に入れた。

■アドバンテストの日足チャート(23年2月13日~)
【タイトル】

アメ株のミラー相場を日本株で意識

カバンサイトさんがアメ株のスーパー・マイクロ<SMCI>から半導体祭りを予感できたのは、日々、アメ株情報を欠かさずチェックしている成果と言える。これは、もともと本人が、個別株の取引を、まずはアメ株からスタートさせ、アメ株市場で相場観を鍛えたことが影響している。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。



 

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