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6776 天昇電気工業

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天昇電 Research Memo(3):2023年3月期第2四半期の営業利益は266百万円と大きく増益


■業績動向

1. 2023年3月期第2四半期の業績概要
天昇電気工業<6776>の2023年3月期第2四半期の連結業績は、売上高10,896百万円(前年同期比26.4%増)、営業利益266百万円(前年同期は19百万円)、経常利益445百万円(同81百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益329百万円(同20百万円)となった。主要な向け先である自動車メーカーの生産台数が回復したことに加え、2021年7月に子会社化した竜舞プラスチックの業績が通期で寄与(前年同期は第2四半期会計期間のみ)したことなどにより、営業利益以下は大きく回復した。経常利益の金額が大きくなったのは、主に為替差益158百万円(前年同期は15百万円)を計上したことによる。さらに国内外の投資を積極的に行っていることから設備投資額(有形固定資産取得額)は1,434百万円(前年同期は446百万円)と大幅に増加した。一方で、減価償却費(主に金型)も926百万円(前年同期は848百万円)と増加したが、これを吸収して営業利益は大幅増となった。この結果、償却前営業利益は1,192百万円(前年同期比37.5%増)となり、財務基盤はさらに強化されたと言える。

同社で公表されているセグメント状況では、「日本成形関連事業」の売上高は9,060百万円(前年同期比28.3%増)、セグメント利益は107百万円(前年同期は163百万円の損失)となったが、主に主要な向け先である自動車メーカーの生産台数が回復したことに加え、竜舞プラスチックの業績が通期で寄与したことによる。

「中国成形関連事業」の売上高は389百万円(同76.0%増)、セグメント利益は65百万円(同272.9%増)となり、少額ながらも増益に寄与した。ICトレーなど比較的利益率の高い製品が伸長したことが寄与した。「アメリカ成形関連事業」の売上高は、1,303百万円(同9.4%増)となったが、セグメント損益は26百万円の損失(前年同期は51百万円の利益)となった。これは、大型設備投資を行ったメキシコ工場での本格稼働に向けて先行的な費用が発生したことによる。不動産関連事業は、売上高143百万円(同0.1%減)、セグメント利益117百万円(同0.0%減)となった。


財務内容は改善傾向、自己資本比率は33.1%
2. 財務状況とキャッシュ・フローの状況
2023年3月期第2四半期の財務状況は次のとおり。流動資産は11,181百万円(前期末比536百万円増)となったが、主要科目では現金及び預金が前期末比318百万円減、科目変更に伴い電子記録債権を含む受取手形及び売掛金が同516百万円増、たな卸資産が同225百万円増であった。固定資産は12,070百万円(同1,395百万円増)となった。内訳は有形固定資産が同1,401百万円増、無形固定資産が同9百万円減、投資その他の資産が同3百万円増であった。この結果、資産合計は23,251百万円(同1,932百万円増)となった。

流動負債は9,394百万円(同389百万円増)となった。主な変動は、電子記録債務を含む仕入債務が前期末比252百万円増、短期借入金等が同58百万円増となったことである。固定負債は4,509百万円(同284百万円増)となった。主に長期借入金が同355百万円増加したことによる。純資産は9,348百万円(同1,258百万円増)となった。主に配当金支払いによる利益剰余金が同279百万円増、為替換算調整勘定が同353百万円増となったことによる。この結果、2023年3月期第2四半期末の自己資本比率は33.1%(前期末33.1%)となった。

また2023年3月期第2四半期の営業活動によるキャッシュ・フローは472百万円の収入となった。主な収入は、税金等調整前四半期純利益の計上464百万円、減価償却費926百万円、仕入債務の増加31百万円で、一方で主な支出は、売上債権の増加420百万円、たな卸資産の増加143百万円となった。投資活動によるキャッシュ・フローは1,500百万円の支出となったが、支出の内訳は有形固定資産の取得による支出1,434百万円が主である。財務活動によるキャッシュ・フローは544百万円の収入となったが、主な収入は長短借入金の増加(ネット)389百万円、非支配株主からの払込みによる収入321百万円であった。この結果、現金及び現金同等物は318百万円減少し、四半期末残高は3,757百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《SI》

 提供:フィスコ

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