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6176 ブランジスタ

東証G
617円
前日比
+20
+3.35%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
16.0 3.58
時価総額 89.9億円
決算発表予定日

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ブランジスタ Research Memo(8):引き続き「アクセルジャパン」による業績けん引を見込む


■業績動向

3. 2024年9月期の業績見通し
ブランジスタ<6176>は2024年9月期業績について、売上高4,800百万円(前期比5.3%増)、営業利益800百万円(同32.4%増)、経常利益800百万円(同32.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益520百万円(同10.3%減)と高成長を見込んでおり、売上高、営業利益、経常利益は2期連続で過去最高を更新する見込みだ。「アクセルジャパン」が引き続き好調に推移し、連結業績をけん引するとの見方である。なお、法人税等調整額が通常ベースに戻るため当期純利益は減益予想となっているが、実質的には30%程度の増益予想ということができる。

プロモーション支援事業では、事業開始2年目の「アクセルジャパン」において、契約更新件数の増加と新規契約企業数の拡大を目指す。契約更新の増加施策としては、2023年9月期からクライアントのサポートを行う専門の部署を設置しており、定期的にクライアントのフォローや成功事例の共有などを行っている。クライアントの満足度を向上させることが更新に繋がるという考えのもと、継続的な付き合いが構築できるように丁寧なサポートを実施している。

新規契約企業数の拡大に向けては、プッシュ型営業、エリア販売、自治体への提案などの施策を講じる計画である。ウェブ広告によるリード獲得は顧客が能動的であるため効率はよいが、ウェブ広告だけではリーチできない顧客も多く存在する。そこで、メディア事業で培った全国規模の営業力を活用したプッシュ型営業をさらに強化する方針である。エリア販売施策を活用しながら、これまでにサービスの認知をしていない企業に対して直接アプローチできるため、営業人員の増員などによって積極的なプッシュ型営業によって売上高の増加を実現する。また、代理店からの販売も強化する方針である。さらに、クロスセル商材の販売も開始しており、一社あたり売上の増加も図る。なお、「アクセルジャパン」は強みが明確なため、相対で顧客に説明するプッシュ型営業と相性がよさそうだ。

エリア販売施策は「アクセルジャパン」の認知拡大と導入に向けた強いきっかけになるものとして開始した施策で、エリアごとに特に人気の有名人をキャスティングし、そのエリアの企業向けに特別プランを提案している。阪神タイガースが38年ぶりに日本一になったことや2023年10月にG7大阪・堺貿易大臣会合を開催し、2025年には大阪・関西万博を控え、経済活動が活発になることでアフターコロナの日本経済回復のカギになると考えられる関西地域からスタートとした。関西地域特別プランは、関西で知名度と人気が高い元阪神タイガースの赤星憲広氏をキャスティングし、これまで接触できなかった見込み客とコンタクトをとっていく方針である。エリアごとに通常とは異なる特別プランが提供されるため、なおさらプッシュ型営業との相性がよく、期待の一手となっている。また、関西地域特別プランの立ち上げに伴い、2023年9月に大阪で開催された西日本最大級のマーケティング総合展示会「JapanマーケティングWeek」に出展した。関西エリアの販促・マーケティング・宣伝など様々な企業の担当者に「アクセルジャパン」の通常プランや関西地域特別プランのサービス内容や、広告物のサンプル、参画企業の活用実績、広告効果について詳しくご紹介し、好評だった。今後は、関西以外のエリアにも特別プランを拡大していく可能性がある。

メディア事業で関係を築いてきた自治体への提案に関しては、特にふるさと納税PRの活用ニーズが高く、ふるさと納税ポータルサイトなどにおいては、アンバサダーを起用したサムネイル画像を掲出できることによって差別化を実現しており、すでに数自治体での活用が始まっている。

クロスセル商材の販売では、「アクセルジャパン」を利用する際に必要となる広告制作の受託や、顧客が並行して実施するイベントやキャンペーンなどのキャスティングなどを行っている。これにより1社あたりの売上高の上積みを狙っており、同社の業容拡大につながっていくことが期待される。通常イベントへのキャステイングにおいては、有名タレントが決定するまで複数社を介し、費用も日数も相当に必要となるが、芸能事務所などの厚い信頼がある同社だからこそ実現できている商材である。

メディア事業については、決められた期間に特定のエリアを対象に「旅色」の主要コンテンツと営業活動を集中投下する「旅色セレクション」を展開しており、営業の効率化とコンテンツによる話題作りによって、広告掲載売上の増加と地域活性化を目指す。さらに、有名俳優を起用した自治体向け専用電子雑誌「旅色FO-CAL」は、リピート契約する自治体も増加しており、引き続き提案を強化する。また、将来的にはこれまで着手していなかった手数料収益という、新しい収益源の獲得も検討していく方針である。

ソリューション事業では、ECサポート関連の新規契約数増加や1社当たりの売上の増加を図る。ECサポートの成長は人材に依存する部分が大きい。しかし、これまで人材の確保が難しく人材の教育にも時間がかかっていたが、徐々に好転している模様で、今後は新規営業の強化による契約数の増加が見込まれる。また、経験あるディレクターによる高付加価値サービスのため、引き続き1社当たり取引規模も大きくなる傾向にあると思われる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《AS》

 提供:フィスコ

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