貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更

4769 IC

東証S
917円
前日比
0
0.00%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
22.6 1.16 3.49
時価総額 70.9億円
比較される銘柄
アクモス, 
ソルクシーズ, 
NTTDイン

銘柄ニュース

戻る
 

IC Research Memo(2):2つの事業で、情報サービス分野における総合的ソリューションを提供


■会社概要

1. 会社概要
1978年に東京都渋谷区で事業を開始したIC<4769>は、「情報処理のサービスを以て、社会に奉仕します」「企業の理念に賛同、ご投資いただいた株主様に奉仕します」「組織と共に成長を続ける社員に奉仕します」の3つの経営理念の下、ソフトウェア開発からインフラ設計構築、システム運用支援までトータルにサポートするITソリューション事業と、パッケージ開発によって様々な業種・業態のITニーズにダイレクトに対応していくITサービス事業を通じて、情報サービス分野において総合的なソリューションを提供している。1990年の茨城営業所(現 茨城開発センター)開設に始まり、2021年10月の(株)シルク・ラボラトリと(株)フィートの子会社化などにより順調に業務を拡大してきた。

主力事業はソフトウェアソリューションとインフラソリューションの2本柱からなるITソリューション事業である。同事業の売上高の約4割は、成長分野である「情報・通信・メディア」が占めており、安定した収益基盤となっていることが窺える。また、顧客からの信頼に基づく高いリピート率も特徴だ。同社顧客のほとんどは取引継続年数が3年以上であり、これも安定した収益をもたらす要因となっている。加えて、100社を超えるパートナー企業との協業によって、安定した受注体制を構築することに成功している。これらの特徴によって売上高と営業利益は先述のとおり、好調に推移してきている。

2. 事業内容
(1) ITソリューション事業
開発や設計などの業務を請け負って完了後に納める「一括請負型」と、お客様のオフィス等に人材を常駐させて求められる役務を提供する「役務常駐型」の2種類の受注形態で、事業を展開している。人材に関しては、パートナー企業と協力し、パートナー企業の技術者がスキルアップできる環境づくりやチーム化などを通じて安定した開発環境を整えるなど、体制の強化を図ることでの高品質化にも注力している。同社の場合、大手開発会社と比較して中間マージンがかからないため、適切な金額で質の高い製品・サービスを提供できている点や、独立系の立場を活かして、様々なメーカー製品の中から顧客ニーズに合わせた提案が可能である点、納品後のメンテナンスや改修など、アフターフォロー体制における小回りの利く対応が可能である点が強みである。

(a) ソフトウェアソリューション
主にユーザーの事業所内に常駐してソフトウェア開発などを行う業務であり、同社内でユーザーのソフトウェア開発などを行っている。顧客は民間企業から公共団体まで多岐にわたり、業種を問わずWeb系、汎用系、組込系などのシステム開発、統合パッケージソフトの導入支援、システム統合、システムコンサルティングなど各種サービスを提供している。

(b) インフラソリューション
主にユーザーの事業所内に常駐して情報システムのオペレーション作業及び運用管理、サーバやネットワークをはじめとするインフラ設計構築などを行っている。開発後のシステムのオペレーション作業及び運用・管理という性質上、安定的にニーズが発生する業務であり、同社に安定した収益をもたらす事業基盤であると言える。

(2) ITサービス事業
各種業界のニーズに合致した自社製パッケージソフトウェアの開発、販売及び導入支援を行っている。主力サービスとして、チケットWeb販売・管理システム「チケットfor LINE Hybrid」、連結子会社であるフィートによる聴覚障害者コミュニケーション支援アプリ「こえとら」及び「SpeechCanvas」などの提供を行っている。長期ビジョン「VISION 2031」の下で新規ITサービスの創出に注力し、営業利益に占める割合を将来的には3割程度まで高めていく方針だ。

(a) 「チケットfor LINE Hybrid」
「チケット for LINE Hybrid」は、大手イベントプロモーター、メディアのイベント事業部でのイベントチケットの予約・発券・販売システムの実績を元に同社独自で開発したSaaS型サービスである。LINEと連携したプッシュ通知によるプロモーションや、QRコードで発行された電子チケットによる非接触での入退場を実現した同サービスは、これまでIT化が進みづらかった小規模イベントや公共団体でのイベントでの活用に注目されている。afterコロナを見据えた現在、さらに導入が進むと考えられる。

(b) 「こえとら」及び「SpeechCanvas」
音声認識技術や音声合成技術を活用することにより、聴覚障害者が街中で健聴者と会話をするときにスムーズなコミュニケーションを支援するアプリケーション「こえとら」と、企業や自治体・省庁等のほか、事務所や店舗などに設置することで、聴覚障害者との自然で円滑なコミュニケーションを支援するアプリケーション「SpeechCanvas」を提供している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

《YI》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均