貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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4393 バンクオブイ

東証G
3,995円
前日比
-110
-2.68%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
3.91
時価総額 160億円
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サイバー
決算発表予定日

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明日の株式相場に向けて=「インバウンド関連」ゴール直前の激走

 きょう(27日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比42円高の2万6447円と続伸。前日の欧米株市場が休場だったこともあり、海外投資家の参戦が見込めないなか手探り状態の1日となった。とはいえ、CTAが先物絡みで掻き回すようなこともなく、その意味では個別株に特化しやすい年末特有の個人投資家好みの地合いと言えるかもしれない。日経平均が2万6000円台半ばでもみ合うような状況にあって掉尾の一振というのも憚(はばか)られるが、個別材料株は“それらしい動き”をみせる銘柄も散見された。12月中旬以降、急勾配の下り坂を転がるような下げを余儀なくされた中小型株は多い。だがそれも目先一巡した感がある。下げ止まりさえすれば、今度は黙っていても自然と株価に浮揚力が働くのが人気素地の高い材料株の特性でもある。

 その象徴ともいえる値運びをみせたのが、初のVチューバー関連株として大化けを果たした6月IPO銘柄、ANYCOLOR<5032>だ。同社株は公開価格1530円に対し、初値は約3倍の4810円。真骨頂を発揮したのはここからで、10月27日には1万3790円で上場後の最高値を形成した。ところが、12月は試練の月となった。大株主のロックアップ解除に絡む思惑で下げが加速。更に15日には23年4月期業績予想の上方修正を開示したが、コンセンサスに届かないとの理由で大勢二段下げの憂き目を見た。ネット証券関係者の話では、12月15日以降の日経平均の急落局面で、個人の追い証はほとんど観測されなかったが、それでもいくつかの個別株では発生した。その一つがエニーカラーだったという。一時は投げ売り状態となり「エニーカラー・ショック」とまで言われた。株価は直近5400円台まで水準を切り下げ、最高値から半値以下に売り込まれた。だが、投げ売りが一巡したことで前日から戻りに転じ、まだ足もとおぼつかない様子ながらもきょうは続伸、一時11%超の上昇で6400円まで株価水準を戻している。これが戻り相場の緒に就いた段階とすれば、6000円台前半はまだ十分買い場との見方もできる。

 このエニーカラーと同じくハイボラティリティな銘柄では、バンク・オブ・イノベーション<4393>が挙げられる。株価は10月下旬に突如人気化、11月1日には1万6300円の上場来高値をつけた。この時点で年初からみればテンバガー化しており、エニーカラー同様に今年を代表する大化け株の一角であることは間違いないが、高値形成後の崩れ方も顕著で、特に11月下旬に1万2000円台で戻り高値をつけた後の下げは苛烈を極めた。しかし、この株も前日に底入れを果たし、きょうは上ヒゲを形成したものの一時6000円台をつけるなどリバウンド局面への移行を示唆している。

 これらの銘柄の値動きはある意味、短期指向の個人投資家の体感温度を反映している。ネット証券アナリストによると「信用評価損益率は直近でマイナス11%前後(全市場ベース)だが、東証グロース市場に特化した場合はマイナス30%近くに達していた」というが、それも昨日と今日で最悪期を脱した。もし、事前にキャッシュポジションを高めていた投資家であれば、ここは買い向かって報われそうな場面といえる。

 今年は「株を枕に越年」と悠長に構えてはいられないようなムードがある。しかし、22年相場もまだ3営業日残されている。ゴールを目前にして、最後の直線での叩き合いを思わせる材料株祭りに参戦してみるのも一法である。

 きょうはインバウンド 関連株に物色の矛先が向いた。中国のゼロコロナ政策解除の動きが消費関連株を再び刺激している。これも同じ時間軸でコロナ感染者数が急増しており手放しでは喜べない状況だが、世界的にウィズコロナ容認的な雰囲気が強まっているのは、風向きとして悪くない。関連銘柄としては日本スキー場開発<6040>、シンクロ・フード<3963>、ベルトラ<7048>、コシダカホールディングス<2157>などに注目してみたい。また、穴株としてはUFOキャッチャー人気でインバウンドの恩恵を存分に享受するエスケイジャパン<7608>も面白い存在となる。

 あすのスケジュールでは、11月の鉱工業生産速報値、日銀金融政策決定会合の主な意見(12月19~20日開催分)が朝方取引開始前に開示されるほか、午後取引時間中には11月の自動車輸出実績が発表される。また海外では11月の米仮契約住宅販売指数などが注目される。(銀)

出所:MINKABU PRESS

最終更新日:2022年12月27日 17時27分

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