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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ペプドリ、エニーカラー、高島屋

ペプドリ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ペプチドリーム <4587>  1,965円  +328 円 (+20.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 ペプチドリーム<4587>が急反騰。26日の取引終了後、米イーライ・リリー<LLY>と新規のペプチド―薬物複合体(PDC)の創製・開発に関する共同研究及びライセンス契約を締結したと発表したことが好感された。今回の契約締結により、ペプドリは独自の創薬開発プラットフォーム「PDPS」を活用し、目的とする細胞・組織にペイロードを送達するためにイーライリリー社が選定した複数のターゲットに対して、高い結合性を有する特殊環状ペプチドを同定する。また、共同研究から創製されたPDC製品の開発はイーライリリー社が実施する。ペプドリはイーライリリー社から契約一時金を受け取るほか、今後開発、承認、販売マイルストーンフィーとして総額で最大12億3500万ドルを受け取る可能性があるほか、ペプドリは製品化後の売上高に応じたロイヤルティーを受け取る権利を有するようになる。なお、22年12月期業績への影響は現在精査中としている。

■ピー・シー・エー <9629>  1,426円  +151 円 (+11.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 ピー・シー・エー<9629>は急騰。26日の取引終了後、23年3月期の期末一括配当予想について、従来予想の13円から17円へ引き上げると発表しており、これを好感した買いが流入した。また、110万株(発行済み株数の4.8%)の自社株を12月28日付で消却すると発表した。消却後の発行済み株数は2200万株となる予定だ。

■ANYCOLOR <5032>  6,210円  +460 円 (+8.0%)  本日終値
 ANYCOLOR<5032>が続伸、3営業日ぶりにフシ目の6000円台を回復した。今年6月に東証グロース市場に新規上場した銘柄だが、他に類似企業のないVチューバー関連株としてセカンダリーで大人気を博し、10月27日には1万3790円の上場後の最高値を形成した。しかし、その後は売り物に押されがちとなり、今月に入ってからは大株主のロックアップ解除に絡む思惑で下げが加速。更に15日に発表した23年4月期の業績予想の上方修正が市場の期待に届かないとの見方で2段下げの憂き目を見た。高値から半値以下の水準に売り込まれたわけだが、これについて市場では「信用取引を使って同社株を買う短期の個人投資家も多く、最近の急落は追い証回避目的の投げが下げを助長した面も大きい」(ネット証券マーケットアナリスト)という。ただ、そうした投げも目先一巡した感が強い。「需給面では大分軽くなっており、戻り売りの具合をにらみながら、リバウンド狙いの買いが再び増勢となっている」(同)としている。

■あさひ <3333>  1,415円  +99 円 (+7.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 あさひ<3333>が3日ぶりに急反発した。26日取引終了後に発表した23年2月期第3四半期累計(2月21日~11月20日)の決算は、最終利益が36億500万円だった。収益認識に関する会計基準の適用で、前年同期比の増減率の記載はないものの、23年2月期通期の計画に対する進捗率は97%に上り、業績の上振れを期待した買いが集まったようだ。自転車の仕入れ価格が上昇するなか、同社は2月と8月の2度にわたり販売価格の引き上げに踏み切った。9~10月度は台風の影響などで客数が一時的に減少したものの、価格改定による客数の減少はみられず、11月度の売上高は堅調に推移した。

■高島屋 <8233>  1,830円  +122 円 (+7.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 高島屋<8233>が大幅高。26日の取引終了後に23年2月期業績予想の上方修正を発表。営業収益を4390億円から4500億円(前期7611億2400万円)へ、純利益を200億円から260億円(同53億6000万円)へ引き上げており、これを好感した買いが入った。個人消費の堅調が追い風に働いた。一過性の大口受注や、円安進行による海外グループ会社の円建てでの押し上げ効果、保有株式の売却による特別利益の計上なども寄与した。なお、同時に発表した第3四半期累計(3~11月)決算は、営業収益が3177億5200万円(前年同期5372億8900万円)、純利益が229億1000万円(同37億1500万円の赤字)だった。

■チェンジ <3962>  2,305円  +134 円 (+6.2%)  本日終値
 チェンジ<3962>が3日ぶりに反発。同社は26日、子会社のディジタルグロースアカデミアが、住友金属鉱山<5713>の社内研修向けのデジタルリテラシー向上プログラムを開発し、提供することになったと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。開発したプログラムは、初期は動画での4講座を中心として、「デジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組むべき背景」「住友鉱としてのDXへの考え方」「DXに取り組む姿勢」「管理職としてのDXへの関り方」といった要素を含む。学習効果を高めることを狙い、ワークショップを交えたブレンド型学習(eラーニングによるインプットと、ワークショップによるアウトプットの混合型学習)として実施するという。

■良品計画 <7453>  1,582円  +91 円 (+6.1%)  本日終値
 良品計画<7453>が続伸、25日移動平均線を足場に上値を慕う動きにある。26日取引終了後、同社が展開する生活雑貨店「無印良品」の一部商品を来年1月から値上げすることを発表した。原料価格の高騰などコストを吸収するための措置で、対象となるのは大型家具、プラスチック収納、布団カバーなどの布製品、食品など。これによる収益採算の向上に期待する買いを誘導している。株式市場では消費関連企業の値上げ実施は、ポジティブ材料として株価にプラスに作用する傾向が強い。

■藤商事 <6257>  1,230円  +58 円 (+5.0%)  本日終値
 藤商事<6257>が続伸し連日の年初来高値更新、時価は2018年7月以来約4年半ぶりの高値圏に浮上している。また、ゲームカード・ジョイコホールディングス<6249>、マミヤ・オーピー<7991>、SANKYO<6417>、マースグループホールディングス<6419>などパチンコ・パチスロ関連株が軒並み高に買われる展開となった。全般は薄商いのなか主力銘柄の動きが鈍いが、その分だけ中小型株のテーマ物色に投資資金が誘導されやすくなっている。パチンコ業界はメダルを使わないスマートパチスロ(スマスロ)が11月21日から導入開始となったことで新機種への入れ替え特需が発生、「現在進行形で新機種導入が加速している状況」(業界関係者)にあるという。来年3月には出玉に触れることのないスマートパチンコ(スマパチ)が本格導入される見通しで、更に追い風が強まる。当初スマートパチンコは1月導入が予定されていたが、2カ月程度先延ばしとなっている。「半導体不足などの影響も言われているが、実際のところ、スマートパチスロとは導入時期の間隔を空けた方が商業的に有利という判断が働いた部分もある」(同)という。これに伴い、株式市場では同関連株への物色人気が長続きするという見方もある。

■スマレジ <4431>  1,837円  +77 円 (+4.4%)  本日終値
 スマレジ<4431>が3日続伸。岩井コスモ証券は26日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を1550円から2100円に引き上げた。同社はクラウド型データ管理POSレジシステム「スマレジ」を中心に展開。5~10月期のARR(年間経常収益)は33億2000万円(進捗率54%)と高水準だった。吸収合併した決済サービス会社のロイヤルゲート社(東京都港区)による貢献が大きい。来年1月に価格改定を実施する予定であり、解約などを考慮しないと同社の月額利用料などに15~16%程度の増収効果が見込めるとみている。同証券では、23年4月期の営業利益を会社予想の6億5100万円に対して7億1000万円、24年4月期の同利益を9億2000万円と見込んでいる。

■光通信 <9435>  18,460円  +680 円 (+3.8%)  本日終値
 光通信<9435>が続伸。26日の取引終了後、自己株式の取得を行うと発表しており、これが好感された。取得方法は、株式公開買い付け(TOB)。買い付け価格は1万9316円で、取得上限は60万株(発行済み株数の1.34%)。期間は12月27日から来年2月21日まで。なお、大株主の光パワーと、光通信の代表取締役会長である重田康光氏は同TOBに応募しない。

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