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4391 ロジザード

東証G
1,282円
前日比
+24
+1.91%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
18.2 2.29 1.17
時価総額 42.2億円
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ロジザード Research Memo(3):創業以来、WMSをクラウド経由で顧客に提供(2)


■ロジザード<4391>の会社概要

(3) OMO支援システム「ロジザードOCE」
「ロジザードOCE」は、顧客のオムニチャネル※を支援するシステムである。同社の「ロジザードZERO」や「ロジザードZERO-STORE」と連携することで、店舗・倉庫の一元化したデータを活用して消費者ごとに最適な出荷・配送を実現できる。在庫を一元管理することによって、複数のチャネルを総合的に活用するオムニチャネル戦略のスムーズな運用にも貢献する。また、他社が提供するWMSと接続して上記の機能を活用できる点も特徴だ。OMOマーケティングに対するニーズが高まりを見せるなか、同システムに対する需要は、今後も堅調に推移していくと弊社は考える。

※オムニチャネル(Omni-Channel)とは、消費者がモノを買うときにすべて(=オムニ)の接点(=チャネル)を継ぎ目なく購入できるようになるための環境のこと。販売側が提供する各チャネルに対して、オンライン(例:ネットショップ)・オフライン(例:実店舗)を問わず、消費者側が在庫数やポイントカードなどの心配をせずに商品を購入できる、「シームレスな購買体験」を提供できる状態のこと。


具体的な活用シーンとしては、消費者からEC経由で注文があった際に、対象商品の在庫がある店舗・倉庫を確認し、どこから配送するのが最も効率的なのかを判断できる。

(4) 料金体系と販売チャネル
「ロジザードZERO」「ロジザードZERO-STORE」「ロジザードOCE」のうち、「ロジザードZERO」では月額固定料と月額従量料を、「ロジザードZERO-STORE」「ロジザードOCE」では月額固定料を選択でき、顧客または顧客の荷主のビジネス上の特性に合わせて利用できる。外部システムとの連携は、アプリケーションパートナーが提供するアプリとの間では、オプション料を追加することで追加開発不要で使用できる。クラウドサービスで安定した収益を上げながら、オプションなどによるアップセルもできる収益モデルだ。

販売チャネルは、同社による直接販売、代理店をとおしての営業活動がある。代理店については、「ロジザード」シリーズと連携したシステムを開発・販売するアプリケーションパートナーと、代理店などの販売パートナーに分かれている。アプリケーションパートナーには、GMOメイクショップ(株)といったEC支援システムや受注管理システムなどを開発する企業が名を連ねている。

3. 特徴と強み
同社のプロダクト面の強みは、短納期・低価格・高サービスに大別できる。商品の特性、管理要件、出荷先特性を顧客へのヒアリングによって的確に把握する能力と、システムの高い汎用性によって、短納期・低価格での導入が可能となっている。さらに、中小規模の企業の顧客には専門のシステムエンジニアがいない場合も多く、同社による365日対応の運用サポートサービスが顧客のIT化を支援している。

また、先述のとおりサブスクリプションモデルによる、収益の安定性と高い収益率も同社の特徴だ。顧客のニーズを的確に捉え、ブラッシュアップを継続することが解約率の低下に貢献しており、今後も既存顧客と新規顧客から安定した収益が期待できると弊社は考えている。解約率を低く抑えながら、新規アカウント数を順調に増やしてきたことにより、MRRは順調に積み上がっている状況だ。

4. 事業環境
同社を取り巻く事業環境に関しては、日常生活へのECの浸透や物流業界の人手不足、デジタル化に対応できる人材不足という現状から、今後も順調に市場が拡大すると弊社は見ている。特に、同社の主要顧客である中小規模の企業においては「アナログな状況からデジタルツールを利用した業務環境に移行している状態」と回答した企業のうち37.9%が「デジタル化を推進できる人材がいない」と回答している(経済産業省「2022年版中小企業白書」)。また、直近1年間の人材確保状況について、IT・デジタル人材を69.4%が「採用していない」、20.7%が「不足」と回答(経済産業省「2023年版中小企業白書」)しており、依然としてデジタル化を推進する人材が不足していることが窺える。このような環境のなかで、クラウド経由で簡単に導入でき、365日対応の手厚いサポート体制を備えている同社サービスへの需要は、堅調に推移していくものと弊社は見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

《HH》

 提供:フィスコ

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