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4308 Jストリーム

東証G
376円
前日比
-3
-0.79%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
25.6 0.90 3.72
時価総額 106億円
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Jストリーム Research Memo(1):次の飛躍に向けた踊り場、利益水準はコロナ禍以前を大きく上回る


■要約

Jストリーム<4308>は、企業向けに動画ソリューション事業を幅広く展開、インターネットで動画を配信するためのシステムを提供している。基盤となるのが動画配信プラットフォーム「J-Stream Equipmedia」と配信ネットワークである。「J-Stream Equipmedia」は同社が自社開発したソフトウェアで、インターネットで動画を配信するために必要なあらゆる機能を装備している。「J-Stream CDNext」は同社が自社で構築した配信ネットワークサービスを利用したCDNサービスで、動画に限らず大容量のファイルを高速かつ安定して一気に配信することが可能だ。また、同社はエンターテインメント系を含めたライブ撮影・配信の現場対応や、コンテンツ・Webサイトの制作やシステム開発など動画配信回りのサポート事業も行っている。

1. 医薬業界、一般企業、メディア・コンテンツ業界の3領域を戦略市場にデジタル化を支援
同社のビジネスモデルは「J-Stream Equipmedia」や「ライブ配信サービス」を販売し、周辺サービスをプラスオンしながら顧客の動画利用目的達成を果たして売上を拡大していくというものである。「J-Stream Equipmedia」「J-Stream CDNext」等のネットワークを利用するサービスは、付加価値の高い商品・サービスであるため、利用の増加以上に利益が拡大していく収益構造になっている。また、同社は医薬業界、金融及び一般企業、メディア・コンテンツ業界の3つの領域を戦略市場として設定している。マーケティングのデジタル化という課題を持つ製薬企業には「ライブ配信サービス」などを提供し、業務の効率化を進めたい一般企業には簡易なオンラインセミナーやeラーニングなどのラインナップを強化し、メディア・コンテンツ業界には動画配信サービスへの参入や放送同時配信のサポートを行うなど、各領域のデジタル化を各企業に最適な形で支援している。

2. 2023年3月期第2四半期業績は減収減益もコロナ禍以前水準を大きく上回る
2022年3月期第2四半期の業績は、売上高5,903百万円(前年同期比6.1%減)、営業利益773百万円(同27.8%減)となった。売上高は、オンライン化の定着しつつある一般企業が順調に推移したものの、夏季五輪の反動減や一部製薬企業からの受注縮小などにより減収となった。加えて、サービス開発体制の充実や規模拡大に伴う人員増強もあって、営業減益となった。ただし、業績は新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)以前の水準を大きく上回って推移しており、第2四半期は第1四半期に対して業績改善に転じた。コロナ特需が終わり2023年第1四半期に底打ちした業績が、第2四半期には想定水準に向かって戻りつつあるというイメージだ。現時点での足元は踊り場となっており、これをチャンスへと変える策を進めている。

3. 拡大する動画配信市場で次の飛躍に向けて企業体制や機能を磨く
2023年3月期の業績見通しについて同社は、売上高13,590百万円(前期比9.5%増)、営業利益2,080百万円(同1.2%増)を見込んでいる。第2四半期の進捗が弱かったが、同社は通期業績見通しを期初のまま変更していない。医薬業界で秋のWeb講演会シーズンのスポット案件が期待できること、メディア・コンテンツ業界では大型案件が2件控えていることなどが理由である。いずれにしろ業績は短期的には厳しそうであるが、中長期的には先端技術の普及によって拡大する動画配信市場にけん引されると考えられる。そうした市場での次の飛躍に備えて、同社はサービス開発などの人員強化やシナジーの期待できるM&Aなどによって、企業体制や機能を磨く方針である。

■Key Points
・インターネットで動画を配信するための機器・システム・サービスすべてを提供
・2023年3月期第2四半期はコロナ特需の反動も、利益水準はコロナ禍以前を大きく上回る
・次の飛躍に備え、人員強化やM&Aなどによって企業体制や機能を磨く方針

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《SI》

 提供:フィスコ

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