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3762テクマトリックス

東証1
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業績
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時価総額 865億円

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テクマト Research Memo(7):クラウド型ネットワーク・セキュリティサービスの受注が急拡大(2)


■テクマトリックス<3762>の業績動向

(2) アプリケーション・サービス事業
アプリケーション・サービス事業の売上高は前期比0.6%増の9,605百万円、営業利益は同23.8%増の925百万円と過去最高を更新した。前期と同じ会計基準で比較すると、売上高は同1.0%増の9,638百万円、営業利益は同25.0%増の934百万円となり、会計基準の変更による影響は軽微となっている。また、受注高は前述したようにコロナ禍によるマイナス影響が一部の事業で見られたことから、前期比4.5%減の10,167百万円と3期ぶりに減少に転じた。ただ、受注残高については「NOBORI」をはじめとしたクラウドサービスの積み上がりにより同11.3%増の9,394百万円と過去最高を更新している。

売上高(単体のアプリケーション・サービス事業及びNOBORIの売上合計)のうち、非ストック売上はCRM製品の販売が増加したものの、ビジネスソリューション分野においてコロナ禍で受注時期が遅れたことにより、前期比0.9%減の3,958百万円と若干ながら減少に転じた。一方、ストック売上は「NOBORI」の契約施設数増加を背景に同4.8%増の4,857百万円と増収基調が続いた。この結果、ストック売上比率は前期の53.7%から55.1%に上昇した。同社は、ストック売上比率を今後3年間で65%程度まで引き上げていくことを目指している。

a) 医療分野
分野別の売上動向を見ると、医療分野は「NOBORI」の契約施設数が順調に増加し、前期比2ケタ増収となった。既存顧客の契約更新や他社製品からのリプレイスだけでなく、最近は小規模医療施設の契約件数も増え始めているようだ。また、個人(患者)向けに開発を進めていたPHR・医療情報共有アプリについては、2021年1月より有料版(月額100円)のサービス提供を開始した。ただ、利用可能医療施設がまだ少ないため、収益に貢献してくるのはしばらく先のこととなりそうだ。同サービスを広く普及させるためには、医療施設側の情報開示姿勢が変わる必要があるほか、アプリの機能をさらに拡充していく必要があると見られ、今後の課題となる。

また、AIベンチャー・医師らと組んだ医用画像診断支援システムの共同開発等も順調に進み、実用化されている。同システムについても無料提供期間が終了し、有料化を推し進めている。AI診断支援システムに対する期待は大きいものの、普及にはそれなりの時間が掛かる見込みである。

「医知悟」についてはコロナ禍の影響で、上期は健診施設を中心に画像検査件数が一時的に減少したため読影依頼件数も伸び悩んだ。しかし、下期は延期していた健診需要も回復し、平常時の水準まで戻っている。また、子会社のA-Lineによる医療被ばく線量管理システム「MINCADI」の受注も順調に増加した。

b) CRM分野
CRM分野では、引き続きFAQナレッジ管理システム「FastAnswer2」の新バージョン※1や、コンタクトセンターCRMシステム「FastHelp5」の新バージョン※2の評価が高く、大手SIベンダーやテレマーケティング・ベンダーとの業務提携、クラウド需要の拡大、認知度の向上などもあって売上高は前期比1ケタ増となり、過去最高を更新した。コロナ禍においてコンタクトセンターでも在宅勤務を導入、または導入を検討している企業が増えており、在宅化に対応したITソリューション(メール・チャット機能の拡充、FAQコンテンツの充実)の強化を図ったことも競争力の強化につながった。ただ、2020年3月期から続いた新バージョンへの更新需要もほぼ一巡したことから、今後は新規顧客の開拓をいかに進めていくことができるかが成長の鍵を握ることになる。

※1 社内で作成・利用するナレッジを「外部公開用FAQ」(お客様用FAQ)と「内部用FAQ」(顧客対応時に参照するFAQや製品情報・規約集等の文書情報からなるFAQナレッジ)の両用途に適用可能としたほか、ダッシュボード機能の追加や直観的な操作で運用できるようにUIの改良を行い、ナレッジ管理機能の強化を図った。
※2 「Fast API」を通じて複数のチャットボットシステムとの連携を可能とした。


c) ソフトウェア品質保証分野
ソフトウェア品質保証分野は、旧会計基準ベースで前期比若干増、新会計基準ベースで若干減となった。コロナ禍の影響で、第1四半期に予定していた組込みソフトウェア開発分野における大規模展示会の開催が軒並み中止となったことで、短期的に受注が大きく落ち込んだものの、その後は自動車関連を中心に受注も徐々に回復しはじめ、期末に向けては前期並みの水準まで回復した。一方で、金融機関や企業向けを対象としたエンタープライズ系のソフトウェア開発分野については、プロジェクト着手時期の遅れや棚上げが目立ち、需要の戻りが遅れている。

d) ビジネスソリューション分野
ビジネスソリューション分野の売上高は前期比2ケタ減となった。既存顧客である学術系公共機関向けのシステム開発案件が堅調だったほか、ベンチャーキャピタル向けのファンド運営・管理システムの需要も好調だったが、子会社のカサレアルで提供している対面型IT研修サービスがコロナ禍で第1四半期に大きく落ち込んだことが影響した。第2四半期以降はオンライン研修サービスの拡販に取り組んだものの、対面型サービスの落込みを補うまでには至らなかった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《EY》

 提供:フィスコ

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