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3762 テクマトリックス

東証P
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時価総額 760億円
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テクマトリックス Research Memo(5):労働集約的な請負ビジネスから脱却し、自らITサービスを創造、提供する


■中期経営計画「TMX3.0」の進捗

2016年3月期を初年度とする中期3ヶ年計画「TMX3.0」の初年度は、既に説明したとおり、計画を上回る成果を達成した。本項では、それができた要因を分析する。結論から言えば、TMX3.0は、明確な方向性とそれを実現するための具体的な取組みがテクマトリックス<3762>の強みを活かせる形で打ち出されていることから社内に浸透しやすく、全社が一丸となって事業を推進できたためと考えられる。

TMX3.0について改めて説明するとそれがよく理解できる。計画ではまず、基本方針が打ち出されている。それは「従来のIT産業の労働集約的な請負ビジネスから脱却し、自らITサービスを創造し、ITサービスを提供する」企業になるということである。これを一言で、「次世代のITサービスクリエイター」「次世代のITサービスプロバイダー」への変貌と表現している。

このある意味抽象的な基本方針を具体化する事業戦略が次に打ち出されている。それが、「クラウド関連事業の戦略的・加速度的推進」と「セキュリティ&セイフティの追求」である。一般的な中期経営計画の中には、事細かな事業戦略が掲げられる場合もあるが、同社の戦略はこの2つを前面に打ち出すことによって同社の目指すビジネスモデルを明確に伝えている。クラウド化、つまり、サービス提供者への変貌によって、機器の販売やそれをインテグレートするフロー収益や労働集約型のビジネスモデルからの脱却を目指すこと、さらには、中核技術であるセキュリティ技術を押さえることで、独自のサービス提供を可能にするという具体化策が提示されているのである。

TMX3.0は、さらにこの事業戦略を実現するためのオペレーション戦略も簡潔に示されている。(1)コストダウンにおける高収益化(2)パートナーとのアライアンス強化(3)直販力強化と官公庁需要の深耕(4)ダイバーシティの推進による戦力強化(5)企業集団としてのブランド力の強化である。

次にこのオペレーション戦略が2016年3月期にどのような形で実践され、成果につながったかについて検証する。これらオペレーションは、同社の最大の特色である“商社の目利き力”“マーケティング力”を存分に活かした戦略であることが見えてくるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)

《TN》

 提供:フィスコ

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