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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3680 ホットリンク

東証G
296円
前日比
-5
-1.66%
PTS
300円
21:50 05/10
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
49.9 0.72 72.38
時価総額 47.3億円
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ホットリンク Research Memo(1):2017年12月期は新サービス投入により、再成長を目指す


■要約

ホットリンク<3680>はTwitterやブログなどソーシャルメディアの投稿データを収集・分析し、企業のマーケティング戦略やリスクマネジメントに利活用するクラウドサービスを中心に展開している。2015年1月にソーシャル・ビッグデータの流通大手である米Effyis,Inc.(以下、Effyis)を子会社化したほか、中国大手ソーシャルメディアの口コミデータを活用したインバウンド消費支援サービスを育成中。2015年12月期より国際会計基準(IFRS)に移行している。

1. 2016年12月期はEffyisの減損損失計上を主因に営業損失となるも、新サービスが順調に立ち上がる
2016年12月期の連結業績は売上高が前期比10.3%減の2,187百万円、営業損失が654百万円(前期は126百万円の利益)となった。Effyisの一部商品で契約形態が変更になったことや円高に推移したこと等が減収要因となった。また、利益面では減収要因に加えて、Effyisののれんに対する減損損失593百万円を計上したこと等により営業損失となった。ただ、新規事業として強化している「中国トレンド Express」等のインバウンド消費支援サービスは順調に立ち上がっており、売上高で1億円を超える規模に成長した。

2. 2017年12月期はEffyisの収益回復や新サービス投入で増収増益に転じる見通し
2017年12月期の連結業績は、売上高が前期比11.7%増の2,443百万円、営業利益が29百万円と増収増益に転じる見通しだ。為替の前提レートは100円/ドルと保守的に立てている。売上高はEffyisの回復に加えて、2017年2月よりサービスを開始した「トレンドPR」の寄与により2ケタ増収を見込んでいる。「トレンドPR」とは中国人消費者をターゲットに自社商品の販売拡大を目指す企業に対して、SNS上の口コミデータの分析をもとに、最適なプロモーション施策を立案し実行するサービスとなる。Effyisの仕入先である中国大手SNSのデータを利用できる強みを生かしたサービスとなる。中国では消費トレンドが短期間で変化し、また、SNS上の口コミ情報の影響力が大きいため、中国で事業を拡大したい企業にとっては利用価値の大きいサービスと言える。同社は「中国トレンドExpress」も含めたクロスバウンド事業(インバウンド及びアウトバウンド消費支援サービス)の売上高で約3億円の売上高を見込んでいる。なお、四半期ベースの業績でみれば、第1四半期は人件費負担が重いため若干の営業損失が続くものの、第3四半期以降は新サービスの売上増に伴って黒字基調に転換するものと弊社では予想している。

3. AI技術を活用した画像・動画解析ツールを開発、2017年春より販売を開始
同社は機械学習等のAI技術を活用した新たな解析ツールサービスを2017年春より投入する。写真共有アプリの大手企業とデータ使用許諾を受け、サイトにアップしているハッシュタグや写真からAI技術を活用して高精度な属性判定や情報推薦(レコメンデーション)を行い、企業のマーケティング施策に活用していくサービスとなる。まずは「クチコミ@係長」や「e-mining」を利用している約500社の既存顧客向けに販売していく方針だ。なお、同ツールについては2017年12月期の売上計画には織り込んでいないため、販売が順調に進めば上乗せ要因となる可能性がある。

Key Points
・SNS上の口コミデータ解析ツールとインバウンド消費支援サービスが主力
・Effyis社の収益回復と新サービス投入で2017年12月期は増収増益に転じる
・中国の次はアジア各国へ展開し、売上高100億円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《NB》

 提供:フィスコ

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