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3557 U&C

東証G
1,109円
前日比
-3
-0.27%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
59.2
時価総額 44.4億円
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U&C Research Memo(5):手ごね、串打ち、焼き上げ、同社が強みとする店内調理


■事業概要

3. 強みは店内調理と川上に遡った調達
大手チェーンはセントラルキッチンで一括加工を行い、商品の均一化やコストダウンを図る。しかし、冷凍や解凍による品質の低下や、保存料などの食品添加物が含まれる可能性といったデメリットもある。これに対してユナイテッド&コレクティブ<3557>は、新鮮な食材を毎日各店舗で仕込んで調理するため、無駄な冷凍・解凍がなくなり、高い鮮度・品質の料理を提供することができる。各店での店内調理は商品の不均一や低い生産性が課題となるが、同社の場合、IPS戦略によってブレークスルーした。

具体的に、「てけてけ」の「塩つくね」は新鮮な鶏挽き肉を使用し、毎日店内で丁寧に手ごねして1本ずつ串打ちをし、提供前に焼き上げている。このため、ジューシーでふっくらしたつくねに仕上がるのである。「自家製サワー!てけレモン」も店内で仕込んでいる。レモンの皮をむき酒に漬け込んで一週間寝かせて旨味を引き出す。秘伝の蜜と合わせれば、ほかのどこにもない自家製サワーが出来上がる。大ヒット商品である。

「the 3rd Burger」のバンズは、保存剤や防腐剤を一切使用していないパン種を、毎朝店舗で発酵させてオーブンで焼き上げるため、ふんわり感と香ばしさは際立っている。また、野菜は良質なものを厳選してお店でカット、パティは安全性を考慮してBSEのないオーストラリア産100%の生のブロック肉を使用し、店舗で毎日ミンチにして1つずつ成形する。このため非常にジューシーで、これもほかで味わえないハンバーガーである。このように同社の商品は店舗で徹底的に差別化されており、顧客の支持は日々高まっているということができる。

食材戦略が同社の品質と価格を支えている。鶏肉は、養鶏場・と畜場・店舗をバーチカルに管理し、問屋を通さず産地から直送することで、と畜場から店舗まで通常6日ほどかかるところを約2日に短縮するなど、低価格で高鮮度、高クオリティを実現した。一方、「本当に旨い酒をコストパフォーマンス高く提供する」という想いを込めて、同社はオリジナル日本酒プロジェクトを始動させた。日本各地の酒蔵とタイアップして稲刈りから搾りまで様々な工程に参加、「てけてけ」の鶏料理と相性抜群な酒を仕込みタンクごと買い取ることで低価格を実現した。また、売上規模の拡大によりコンテナ単位の取引も可能になってきたことから、鶏肉やスープなど海外との直接取引を検討しており、より生産性を高める考えである。しかしながら、食材戦略による低価格化や効率化はまだまだ途上と言えるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《HN》

 提供:フィスコ

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