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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3480 ジェイ・エス・ビー

東証P
2,784円
前日比
-65
-2.28%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
8.3 1.81 2.19 6.34
時価総額 607億円

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ジェイ・エス・ビー Research Memo(10):安定配当と業績に応じた利益還元を両立し、総還元性向20%が目標


■株主還元策

ジェイ・エス・ビー<3480>は、株主に対する利益還元を経営の最重要課題の1つと位置付け、持続的な成長と企業価値向上のための積極的な事業展開や様々なリスクに備えるための財務健全性のバランスを考慮したうえで、業績に応じた利益配分を行うことを基本方針とする。配当については、安定的かつ継続的な配当と業績に応じた利益還元の両立を重視し、配当支払いと自己株式取得を合算した連結総還元性向20%を目標に毎期の配当額を決定する方針である。自己株式の取得についても、株主還元や資本効率向上のため、時期及び財政状況に応じ機動的に実施する考えだ。

同社では、株式の流動性を高め、投資家層の拡大を図るため、2020年5月に1株につき2株の割合で株式分割を実施し、2021年8月には新株式の発行及び株式売出しを行った。株式分割後ベースで2020年10月期の年間配当金は、普通配当金29円、設立30周年記念配当金5円、合計34円に増額したが、2021年10月期も普通配当金35円へ増額した。また、例年、自己株式の取得を実施しており、2021年10月期も取得価額299百万円の自己株式取得を実施した。配当性向は10.5%であったが、配当金総額と自己株式取得を合算した総還元性向は20.5%と、2019年10月期以降は目標とする20%を達成している。

2022年10月期についても普通配当金36円への増額を計画し、自己株式取得も機動的に実施する予定で、同社は株主への利益還元に前向きであると評価できる。ただ、配当性向は9.9%の予想にとどまり2022年3月期の東証1部不動産業平均の27.2%を下回っていることから、引き続き配当性向の引き上げが課題と言える。しかし中期経営計画に基づいて成長が見込まれる事業分野に経営資源を投入することで、持続的成長と株主価値増大の両立が可能であると弊社では見る。

同社株式は、2022年4月からの東証の市場区分見直しに伴い、グローバルな投資家との建設的な対話を中心に据えた企業向けの市場である「プライム市場」に移行した。同社の予想PERは足元で9倍前後にとどまり、2022年5月末のプライム市場平均の19.8倍を大きく下回っているが、同社の中期経営計画に沿った順調な業績拡大や、株主還元に対する前向き姿勢への理解が深まるに伴い、投資家からの評価も徐々に高まると弊社では考える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

《EY》

 提供:フィスコ

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