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3392 デリカフHD

東証S
577円
前日比
-8
-1.37%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.5 1.12 1.73
時価総額 94.5億円
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決算発表予定日

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デリカフHD Research Memo(6):2022年3月期は新規顧客の開拓と既存顧客の深耕により黒字化を目指す


■今後の見通し

1. 2022年3月期の業績見通し
デリカフーズホールディングス<3392>の2022年3月期の業績見通しは、コロナ禍の影響がいつまで続くか不確定なため、レンジでの開示となっている。売上高は35,000~37,000百万円(前期比10.3~16.6%増)、営業利益は60~460百万円(前期は1,467百万円の損失)、経常利益は100~500百万円(同1,031百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は80~450百万円(同953百万円の損失)を見込んでいる。

(一社)日本フードサービス協会が毎月発表している外食産業の月次売上動向を見ると、4月は前年同月比で36.7%増の14ヶ月ぶりのプラスに転じたが、2年前と比較するとまだ8割程度しか戻っていない。業態別ではファストフードがほぼ同水準まで戻っているのを除いて、すべての業態は厳しい状況が続いていることに変わりない。政府が2021年4月に発出した緊急事態宣言が6月下旬まで延長され、時短営業や酒類の提供が禁止されていることが響いている。このため、外食業界の回復は緊急事態宣言の解除以降になると予想される。

同社では今回の業績予想の前提として3つのシナリオを作成している。予想の上限値は緊急事態宣言が5月末で解除され、以降再発出されないケース、予想の中央値は年度を通じて4ヶ月程度緊急事態宣言が発令されたケース、予想の下限値は年度を通じて6ヶ月程度緊急事態宣言が発令されたケースとなる。現時点では解除予定時期が6月下旬となっているため、予想の中央値あたりになると思われる。なお、5月までの収益状況についてはほぼ同社計画通りに推移しているようで、第1四半期については若干の損失が出る可能性があると弊社では見ている。

2022年3月期の事業戦略としては、更なる新規顧客並びに既存顧客の売上深耕を図ること、ミールキットの製造販売拡大、DXの推進及び実装、需要のリバウンドに向けた体制整備、サスティナブル経営の推進、の5つを重点方針として取り組んでいく。

新規顧客獲得並びに既存顧客の深耕による売上獲得は、前期実績の約43億円に対し約60億円を目標としている。前期に獲得した大手ファストフードの売上が販売エリアの拡大や福岡FSセンターの本稼働によって増加するほか、新たに宅配事業や給食事業者などの顧客開拓が進んでいる。

ミールキット事業については、デリカフーズ長崎の生産能力を増強する計画となっている。工場のスペースを考えると、現在の月商1億円に対して3倍まで能力を拡大していく余地があり、順次能力を引き上げていく計画となっている。ワタミ以外のデリバリー向け商品や、簡易調理の需要に合わせた新商品を開発し、新規顧客の開拓も進めながら事業規模を拡大していく戦略となっている。デリカフーズ長崎の2022年3月期の売上計画は1,520百万円、経常利益は5百万円を見込んでいる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《YM》

 提供:フィスコ

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