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2930 北の達人

東証P
176円
前日比
-1
-0.56%
PTS
178円
23:20 04/26
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
23.5 3.50 1.31 1.79
時価総額 248億円
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北の達人 Research Memo(5):積極的な広告投資等により、期初予想を上回る大幅な増収増益を実現


■決算動向

2. 2018年2月期上期決算の概要
北の達人コーポレーション<2930>の2018年2月期上期の業績は、売上高が前年同期比74.0%増の2,101百万円、営業利益が同102.5%増の386百万円、経常利益が同102.9%増の386百万円、四半期純利益が同112.0%増の266百万円と期初予想を上回る大幅な増収増益となった。

売上高は、主力の「カイテキオリゴ」が堅調に推移したことに加え、前期に引き続き「アイキララ」が好調であったことや前期投入商品(8商品)の一部が順調に立ち上がってきたことが増収に寄与したようだ。一方、好採算である新商品群に経営資源を優先配分した結果、「みんなの肌潤糖シリーズ」や「二十年ほいっぷ」にはやや伸び悩みがみられるものの、根強い需要に支えられて一定水準の業績を維持しており、結果として収益基盤に厚みができてきたと言える。

なお、売上高が期初予想を大きく上回ったのは、積極的な広告投資によるところが大きい。その背景には、1)収益性が向上(新商品群の伸びによる粗利益率の改善)してきたこと、2)前期より開始した広告の自社運用※が軌道に乗ってきたことにより、大規模な広告投資を行っても利益を十分に生み出せる体制が整ってきたことがある。特に、広告の自社運用化については、投資効率を高めたほか、状況に応じた機動的な投資を可能とし、その結果、大規模な投資に踏み切れたものと考えられる。

※これまで外部リソースを活用していたインターネット広告について、更なる効率化の追求やノウハウの蓄積を図るため、自社運用化を推進するとともに、当該部門の大幅な人員増強(新卒5名の配属を含め15名体制)を行っている。その結果、関連する人件費は増えたものの、トータルでの費用対効果は大きく改善しているようだ。


利益面では、好採算である新商品の伸長や原価低減の取り組み等により原価率が19.0%(前年同期は24.7%)に大きく低下した。一方、販管費は、大規模な広告投資や人件費により大きく拡大したものの、増収効果や原価低減等により吸収したことで大幅な営業増益を実現した。営業利益率も18.4%(前年同期は15.8%)に改善している。

財政状態については、総資産が「現金及び預金」の増加等により前期末比16.0%増の2,657百万円に拡大した一方、自己資本も同12.6%増の1,739百万円に増えたことから、自己資本比率は65.4%(前期末は67.4%)とほぼ横ばいで推移した。総資産の76.0%を占め、毎年積み上げる傾向にある「現金及び預金」の有効活用は、今後の課題であると同時に、成長エンジンとしても捉えることができ、その使い道が注目される。

3. 四半期業績推移
四半期業績の推移を見ると、売上高は前期(2017年2月期)の第3四半期から伸び率が徐々に加速してきたと言える。広告の自社運用が軌道に乗ってきたことや、前期投入商品が順調に立ち上がってきたことが要因として考えられる。特に、今期の第2四半期の伸び(前年同期比99.8%増)が大きいのは、前述のとおり、積極的な広告投資により新規顧客の獲得(及び定期会員の積み上げ)に成功したことによるものである。

一方、利益率の推移を見ると、粗利益率も売上高と同様に前期の第3四半期から徐々に改善してきた。営業利益率も増収効果や粗利益率の改善に伴って高い水準を維持してきたが、今期の第2四半期に大きく低下したのは、前述のとおり、積極的な広告投資によるものである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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