ナフコ Research Memo（6）：一層の競争力強化・収益力向上に注力する方針

■成長戦略

ナフコ<2790>は中期及び長期計画の経営目標値は設定していないものの、より快適な生活を創造する生活総合提案店「暮らしのクリエーター」を目指している。また、地域の顧客の生活を守り、日々の暮らしに欠かせない生活必需品を販売する社会的インフラと位置付けて店舗運営に当たっている。業種・業態を超えて競争が激化し、家具・HC業界においても小規模チェーンが淘汰される事業環境の下、同社は一層の競争力強化・収益力向上に注力する方針だ。

店舗展開については、立地・商圏を厳選して柔軟に新規出店していく。コロナ禍に伴い、2021年3月期～2022年3月期は戦略的に新規出店を抑制したものの、売上総利益率が上昇基調で利益を出しやすくなったこともあり、2023年3月期以降は新規出店を加速させる方針だ。

PB商品の開発・拡充については、メーカーとの共同開発を強化することで、競争力の高いPB商品の品ぞろえを拡充する。特に資材・DIY・園芸用品ではPB化余地が大きいため、長期的には全体のPB商品比率50%以上を目指している。具体的には、2023年3月期に45%以上、その後に50%まで引き上げたいとしている。

事業環境の変化に対応し、ECの拡大も推進している。アプリやカードで増加傾向にあるポイントカード会員（22/3期末時点で1,237万人）を中心に、PB商品の魅力を訴求し、リアル（実店舗）とECのクロスセリングにより売上拡大を図っていく。

積極出店への転換やPB商品比率のさらなる上昇などにより、中期的な収益拡大基調が期待できると弊社では評価している。

（執筆：フィスコ客員アナリスト　水田雅展）

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