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2676 高千穂交易

東証P
3,675円
前日比
+35
+0.96%
PTS
3,656円
09:45 05/07
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
26.7 2.06 3.73 6.51
時価総額 374億円
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高千穂交易 Research Memo(7):2024年3月期は前期比17.7%の営業増益予想


■今後の見通し

1. 2024年3月期の業績見通し
高千穂交易<2676>の2024年3月期は、売上高24,800百万円(前期比6.2%増)、営業利益1,620百万円(同17.7%増)、経常利益1,600百万円(同0.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,249百万円(同3.6%増)が予想されている。

エレクトロニクスの受注残の取込み、クラウドサービスの成長に注力し、増収を計画している。セグメント別売上高は、クラウドサービス&サポートは前期比17.4%増、システムは同1.8%増、デバイスは同7.5%増を見込んでいる。売上総利益率は前期並みの25.0%の予想である。一方で販管費は、物流費の増加などが予想されるが不要な経費等を抑えることで、同2.9%増を見込む。


クラウドサービスでは「Verkada」にも注力
2. 2024年3月期のセグメント別見通し
(1) クラウドサービス&サポート
クラウドサービス&サポートの売上高は2,800百万円(同17.4%増)、営業利益は600百万円(同18.4%増)と予想されている。

クラウドサービスでは、主力のMSPサービスにおいては、代理店販売に加え、システムセグメントの顧客向けに販売し、ライセンス数積み上げを目指す。またMSP以外のクラウドサービスとして、省人化ニーズに対応する統合型セキュリティソリューション「Verkada」を代理店の獲得等によって拡販し、MSPに次ぐ柱とする事を目指す。またその他クラウドサービスの販売も強化する。保守では、保守未契約顧客の新規契約数を増やす。また過去データを整備点検に活用し、製品障害を削減することで、利益率を改善する。さらに顧客のニーズを捉えた新メニューの開発を進める。

(2) システム
システムの売上高は9,800百万円(前期比1.8%増)、営業利益は160百万円(同72.5%増)と予想されている。豊富な顧客基盤を生かしたクロスセルの実施とコト売りへの移行による人員減をカバーする業務効率化を推進する。

サブセグメントでは、リテールソリューションは売上高3,250百万円(同3.1%増)を計画している。行動制限緩和により回復が進むアパレル市場向け、インバウンド需要が見込まれる家電量販店向けにセキュリティシステムの販売を強化する。

ビジネスソリューションは、売上高3,690百万円(同8.8%)を計画している。入退室管理システム(オフィス・データセンター向け)の拡販、建設が増加している新オフィスビルのインフラ需要の取り込み、グローバル商材の拡充により市場シェアをさらに伸ばす。

グローバルの売上高は2,860百万円(同7.4%減)を計画している。発電プラント向け防火システム案件の確実な取り込みを目指すが、一部案件がタイ政府の発電所建設計画の仕切り直しの影響を受けて、 計上時期が不明確なリスクを考慮して、減収を計画している。

(3) デバイス
デバイス事業の売上高は12,200百万円(同7.5%増)、営業利益は860百万円(同10.7%増)を計画している。

サブセグメントでは、エレクトロニクスは売上高7,550百万円 (同8.8%増)を見込んでいる。半導体市場に減速感は見られるものの、期末受注残の取り込みにより増収を見込む。産業機器向け、アミューズメント向け等のソリューションビジネスに注力する。さらに中国新拠点(2023年4月開設)等を通じて、海外売上を伸ばす。また新規商権(代理店契約)の獲得活動を推進し、売上規模の成長に合わせた人員の拡充を進める。

メカトロニクスは、売上高4,650百万円(同5.6%増)を見込んでいる。前期から続く2024年の新紙幣改刷による需要を取り込み、金銭機器向け機構部品の販売を伸ばす。「スパイラルシャフト※」をアミューズメント向けに販売を強化する。顧客の仕様に合わせて加工できる自社技術により、「スマートパチンコ」や「スマートパチスロ」向けの販売増を見込む。また顧客のニーズを具現化する製品の企画開発への投資も行う。

※円柱のような形状をしており、表面はらせん状になっている。 回転の力を直線の力に変換する直動部品の1つ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《AS》

 提供:フィスコ

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