貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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2503 キリンホールディングス

東証P
2,289.0円
前日比
-11.0
-0.48%
PTS
2,288円
23:29 05/02
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
14.2 1.64 3.10 2.34
時価総額 2921億円
比較される銘柄
アサヒ, 
サッポロHD, 
サントリBF
決算発表予定日

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【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─上昇マグマ蓄積の“売り長”銘柄に注目!


「上昇マグマ蓄積の“売り長”銘柄に注目!」

●米CPI発表を受けてマーケットは乱高下

 このところ毎日がサプライズの日々だ。

 発表を前にして市場関係者が予想していた9月の米CPI(消費者物価指数)は、前年同月比8.1%上昇。先月の結果は8.3%上昇だったので、それよりも下落していれば株式市場は上昇、しかし予想の8.1%以上だと好ましくはなく下落も……。もちろん、文句なしに歓迎されるのは7%割れであり、逆に先月の8.3%を超えて8.5%などとなったら大幅に下落――私だけでなく、大半の投資家もこう見て13日のCPI発表を待ったはず。

 出た答えは、8.2%上昇。しかも、食品・エネルギーを除いたコア指数の伸び率は、8月の6.3%から上昇して6.6%だった。市場予想は高めになっていて6.5%だったが、それも上回ったのだ。

 こんなちぐはぐともいえる結果を元に、市場の展開を読むのはまず不可能。そこで、私は市場の実際の動きに任せることに。発表を受けて当初、米国市場は大きく下げたため、「厳しいな。それはそうだろう。今回の数字だとインフレが抑制されつつあるとはいえないものなあ」と思いながらベッドに入ったのだが、目覚めてびっくりだった。

 NYダウは大幅反発。何が起きたのか。特別なことが起きたわけではなく、連日の下げでさすがに売り飽き気分が出てきていたところへ、この辺りが目先の底値と判断した空売りの買い戻しが一斉に入った――こういうことになる。

 正直、株式市場の低迷時に、大量の空売りを抱えるのは非常にリスキーだ。底値圏からちょっとした切っ掛けで急反発し、売り方は危機に陥ることがあるからだ。

 今回もそれを警戒した買い戻しがまず入り、それを見て逆張り投資家の買いが入った。こう見てよいだろう。

 東京市場でも同様のことが起きた結果が、週末の日経平均株価の一時900円超の上昇になる。最近見たことのない急騰ぶりだった。

●買い戻しの押し上げ力に期待

 さて、ここで注目したいのは、株価の下げに期待して空売り(信用売り)されている株数が、株価の上昇に期待して信用買いされている株数の2倍以上に達する売り長の銘柄になる。

 具体的には、まずはキヤノンマーケティングジャパン <8060> [東証P]だ。足もとの信用倍率は0.15倍。キヤノン製品の販売会社で、複写機、カメラなどを扱っているが、今後、マイナンバーカードと保険証が一体化する方向のため、同社がカードリーダーを販売している点も株価支援材料なる。

 POSなど流通関連器機に強い東芝系企業、東芝テック <6588> [東証P]も魅力的だ。信用倍率は0.35倍。株価は9月安値から戻りつつあるところだけに、まだ買い場圏にあると見てよい。

 同じく直近底値から回復途上にあるのがキーコーヒー <2594> [東証P]。信用倍率は0.17倍。急騰タイプではないものの、ゆっくり投資なら安全度は高い。

 いまは高値圏で横ばいの動きになっているものの、ロート製薬 <4527> [東証P]も空売りの買い戻しが見込める銘柄になり、続伸確率は高い。信用倍率は0.47倍。

 最近、祖業の呉服販売から撤退し、冷凍食品に注力すると報じられた老舗百貨店の松屋 <8237> [東証P]も、信用倍率は0.49倍と売り残が買い残の倍あり、投資妙味ありだ。

 技術者派遣で知られるメイテック <9744> [東証P]もこのところ調整中だ。業績好調を考えると、このような局面は見逃さないようにしたい。信用倍率は0.38倍。

 キリンホールディングス <2503> [東証P]の傘下にある医薬品、バイオに強い協和キリン <4151> [東証P]もこのところ調整していたが、週末は反発した。しかし、まだ反発しきってはおらず、まだ買い場圏にあると見てよい。信用倍率は0.41倍。

 最後に信用取組とは別の観点から注目できる銘柄を挙げたい。10月に入ってそれまでの10分の1の価格で投資できるようになった(1対10の株式分割を実施)任天堂 <7974> [東証P]だ。

2022年10月14日 記

株探ニュース

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