2326 デジタルアーツ 東証1 15:00
2,376円
前日比
-57 (-2.34%)
比較される銘柄: トレンドアズジェントラック
業績: 今期予想
情報・通信業
単位 100株
PER PBR 利回り 信用倍率
38.1 6.74 0.84 3.27

銘柄ニュース

戻る
2016年07月04日16時34分

デジアーツ Research Memo(6):企業、公共向けの好調により過去最高益を更新


■業績動向

●2016年3月期決算
(1)決算概要

デジタルアーツ<2326>の2016年3月期連結業績は、売上高が前期比17.6%増の4,000百万円、営業利益は同16.4%増の1,006百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同2.8%増の545百万円と2ケタ増収・営業増益となり、売上高、利益ともに過去最高を記録した。

売上高は標的型攻撃対策や社内の機密情報漏洩対策への関心が高まったことで、企業向け市場(伸び率17.9%)、公共向け市場(同24.4%)が過年度の成長率を上回る成長となった。一方、製品別では主力製品である「i-FILTER」が拡大したほか、国内での「FinalCode」販売好調により大幅増収となった。

売上原価は売上拡大にもかかわらず、過去の大規模開発に伴う減価償却が前期で完了したために減価償却負担が減少したことにより926百万円と前期比で48百万円減少した。結果として売上総利益率は前期に比べ5.5ポイント改善して76.9%へ上昇。一方、販管費は子会社FinalCode, Inc.の本格稼働に伴う経費増、海外拠点整備の先行投資、創立20周年記念イベントなどの費用増により前期比505百万円増加し、販管費比率は同5.8ポイント上昇し51.7%となった。この結果、2ケタ営業増益を確保したものの、営業利益率は0.2ポイント低下し25.2%となった。なお、当期純利益の伸びが低いのは、営業外での為替差損が発生したことや先行投資による税金費用等の負担増があったことによる。

一方、昨年10月29日上方修正された会社計画(売上高3,950百万円、営業利益1,000百万円、当期純利益577百万円)対比では、売上高、営業利益は計画を上回った。一方、当期純利益については期初計画も下回ったのは、為替差損20百万円が発生したことに加えて、米国子会社での投資先行により税金費用の負担が想定よりも重くなったことが主要因。

(2)市場別動向

a)企業向け市場
企業向け市場の売上高は同17.9%増の2,240百万円となり、初めて20億円を突破した。製品別に見ると、主力製品である「i-FILTER」に加えて、「m-FILTER」や「D-SPA」は、「FireEye」※など他社製品との連携による効果で大規模新規案件の獲得が進んだことにより順調に拡大した。「i-FILTER」の売上高は同13.8%増となったほか、「m-FILTER」の売上高も同15.0%増と拡大した。また、「D-SPA」も同39.6%増と好調に推移した。

※Web上の「未知の脅威」に対する防御策で業界をリードするファイア・アイ株式会社のWebセキュリティ NX/CMシリーズとの連携オプション。NX/CMシリーズは単機能型や次世代型のファイアウォール(NGFW:Next Generation Firewall)、IPS、アンチウイルス、Webゲートウェイでは検知できずすり抜けてしまうWebベースの攻撃を防御するための脅威対策プラットフォーム(TPP)。

戦略製品である「FinalCode」は重要情報の漏洩事故を背景にセキュリティ対策を急ぐ企業への導入が進んだことから、国内売上高は前期比3.5倍と大幅に増加した。一方、海外の「FinalCode」は売上高は数十万円規模にとどまり目標の34百万円を下回ったものの、14件(内訳は、現地企業5件、日系企業9件)の契約を獲得し、海外ブランディングで成果を上げる格好となった。

b)公共向け市場
公共向け市場の売上高は同24.4%増の1,418百万円となり、前期の伸び10.8%を大きく上回り好調に推移した。製品別に見ると、主力の「i-FILTER」が同22.9%増となり好調に推移したほか、「FinalCode」も同13.5倍と大幅に拡大した。また、「m-FILTER」は同5.8%増、「D-SPA」は同42.8%増とそれぞれ順調に拡大した。

c)家庭用向け市場
家庭用向け市場の売上高は、国内パソコン出荷台数の大幅減少の影響により同5.6%減の342百万円と減少したものの、全体的には底堅く推移した。パソコン版の「i-フィルター」売上高は国内のパソコン出荷台数の大幅減少により同28.1%減と減少を余儀なくされた。対照的に、1つのシリアルIDで複数のOSでの利用が可能な「i-フィルター for マルチデバイス」の販売が好調に推移したことから、モバイル端末版の売上高は同41.6%増と拡大した。また、前年度に導入された任天堂の携帯型ゲーム機「Newニンテンドー3DS」向けの売上が順調に積み上がったために、ゲーム機/TV版売上高も同29.3%増と好調に推移した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )

《HN》

 提供:フィスコ

日経平均