貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更

2146 UTグループ

東証P
3,330円
前日比
-15
-0.45%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
21.7 5.10 2.79 11.66
時価総額 1,322億円
比較される銘柄
パーソルHD, 
パソナG, 
フルキャスト
決算発表予定日

銘柄ニュース

戻る
 

UTグループ Research Memo(4):7期連続の増収・増益を記録、売上高は過去最高値を更新


■業績動向

1. 2017年3月期の業績概要
UTグループ<2146>の売上高は57,588百万円(前期比30.7%増)、営業利益は3,413百万円(同38.7%増)、経常利益は3,341百万円(同38.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,033百万円(同35.8%増)であった。2ケタ増収・増益となり、7期連続して増収・増益を確保、売上高は2008年3月期の過去最高値を更新した。同社では、期初において熊本地震の影響を織り込んだ保守的計画を設定したが、地震による事業上の影響は一時的なものであった。計画値を大きく上振れして好業績を収めた要因は、1)2015年9月に施行された改正労働者派遣法が同社にとってプラス要因として働いている、2)新型車、次世代スマートフォンなどの同社の主力顧客業種における需要が旺盛である、3)高単価、高採算案件を選別受注している、ことなどである。期末の取引工場数は472工場(前期末比16工場増加)、技術職社員数は過去最高の15,488人(内訳は製造派遣14,123人、エンジニア派遣1,365人)。全国的に月間750人採用基盤の確立、選別受注などにより好調に推移したことに加えて、エンジニア派遣事業も既存子会社の成長などにより順調に拡大した。

売上高の増加は、1)月間750人採用体制の構築による技術職社員数の順調な増加、取引工場数の増加などにより製造派遣事業が順調に拡大した、2)既存子会社の成長とM&Aにより子会社化したUTシステムの寄与によりエンジニア派遣事業も30%を超える高い伸びとなったこと、などが要因として挙げられる。売上拡大に伴い売上総利益は前期比31.0%増の11,462百万円となり、売上総利益率は前期と同じ19.9%と高いレベルを維持した。一方、 販管費は同28.1%増の8,048百万円と増大した。これは、2018年3月期の高いバックオーダー数を考慮して積極的な採用活動を行ったことにより採用費が大幅に増加したことと、事業拡大に伴いスタッフ部門の間接費が増加したことなどが要因。ただし、売上高構成比では前期比0.3ポイントの改善となっている。 これらの結果、営業利益は2ケタの増益を確保し、営業利益率は前期の5.6%から5.9%へ0.3ポイント向上した。

また、期初計画(売上高47,840百万円、営業利益2,530百万円、経常利益2,430百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,620百万円)対比では、売上高、各利益のすべてが計画を上回った。これは、製造派遣事業で、想定以上に改正労働者派遣法が追い風となり、スマートフォン・車載用電子部品・自動車向けが順調に推移ししたことに加えて、エンジニア派遣事業が人材不足を背景に未経験者の需要が順調に進んだことが、上振れ要因として働いたことによる。

事業別の状況は以下のとおり。

(1) 製造派遣事業
製造派遣事業の売上高は前期比30.2%増の49,909百万円、営業利益は同53.2%増の2,271百万円と大幅な増収・営業増益となった。スマートフォン、車載用電子部品や自動車を中心とした需要増加を背景に、月間750人採用体制を構築し、順調に技術職社員数が増加、期末の技術職社員数は14,123人と前期比40.9%増であった。分野別の売上高動向を見ると、半導体・電子部品分野と環境・エネルギー分野は堅調で、自動車関連分野が前期比44.2%増と大きく伸び売上高構成比上が拡大した。さらに、好採算案件の選別とインハウスシェアの上昇を目指した営業活動の成果が結実したことなどにより、セグメント利益率は前期の3.9%から4.6%へ上昇した。

(2) エンジニア派遣事業
エンジニア派遣事業の売上高は前期比34.9%増の7,688百万円、営業利益は同49.5%増の575百万円と大幅増収・営業増益となった。高い需要を背景にUTテクノロジー、UTコンストラクション、UTシステムといった子会社各社が順調に拡大したことが要因。なお、エンジニア派遣事業の技術職社員数は、One UT(グループ内キャリアチェンジ)※による社員数の増加(130人)も手伝い、前期末に比べ461人増加し1,365人となった。

※UTグループが一体となって社員のキャリアアップを支援し、新たなチャレンジを支援する独自の教育プログラム。年齢や職務経験を問わず、誰もがエントリー可能で、働きながら専門知識やスキルを学ぶことができる。 現在「建設エンジニア」と「設計開発エンジニア」の2つのコースを開講中。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田 秀樹)

《HN》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均