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【植木靖男の相場展望】 ─先行き二番底なら大きく下げたグロース株を


「先行き二番底なら大きく下げたグロース株を」

●5月6日の東京市場の反応を注視

 東京市場は再び波乱含みの展開をみせ始めている。大きくは3月9日の2万5000円割れを安値に、3月29日の2万8252円まで3000円幅の上昇をみせたが、3万円に届かず、4月12日の安値2万6334円へと下げ、そこから4月21日の2万7553円に戻した(終値ベース)。このとき戻り相場の肝となる2万7200円処を突破したが、三日天下どころか一日天下で再び下を向き始めた。

 ここへきての下げの材料は、中国で新型コロナの感染拡大によりロックダウン(都市封鎖)が広がる可能性が高まったこと。また、5月3日~4日の米FOMC(米連邦公開市場委員会)でいよいよQT(量的金融引き締め)が始まるのでは、といったFRB(米連邦準備制度理事会)の金融引き締め策の強化に対する警戒感が強まったことだ。

 いうまでもなく、FRBのQTは株式にとって最悪の材料である。もちろん、金利の上昇も。QTは量的金融緩和を打ち切るだけでなく、市場から資金を吸い上げるのだ。しかも、これは前もって株価に織り込むといった類いのものではないだけに厄介だ。

 では、こうした市場環境の中で、日経平均株価は今後、どのような展開をみせるのだろうか。結論からいえば、年初から3月にかけての大幅下落で一番底をつけたが、いまは二番底を模索する段階にあるといえよう。つまり、3月9日の安値2万4717円の一番底を下回ることなく下げ止まるという予想だ。第一段階の下げはそのテンポが、第二段階の下げのそれより大きく激しい。すなわち、最初の下げの材料、つまり原油価格の上昇、ロシアのウクライナ侵攻はまさに投資家の肝をつぶすようなものだった。だが、第二段階は同じ材料でも感応度というか恐怖感は第一段階に比べて大きく薄れる。

 となると、次は時間軸だ。なによりも5月3日~4日の米FOMCが焦点となる。しかし、東京市場は連休中であり、5月6日の週末金曜日にその結果が東京市場にどのような影響をもたらすのか注視したい。

 いずれにしても、二番底はそれほど遠くない時期に明確になろう。

●次世代のエースは表舞台からいったん退くか

 では、連休後、そして二番底をつけた後の物色対象はどうみたらよいのか。まず、はっきりしていることは、これまでの下げ相場のなかで新しく光り輝き、次世代のエースとして人気を集めていた銘柄はいったんお休みしそうだ。というのも、二番底を打った後はこれまで大きく下げた銘柄などが一斉に反発に入る。すなわち、売り方の買い戻し中心となるため、次世代のエース株の影が薄れるからだ。しかも、これまで大きく上昇し下げることとなった銘柄は業績も申し分なく、投資家の頭の中に動かしがたい存在として残っている。一方、次世代のエースとしてもてはやされ始めた銘柄はいまだ十分な好業績をあげていない。

 そうした次世代銘柄は、全般が底打ちで歓喜に沸く期間が落ち着いたあとジリジリと値を上げることになろう。

 具体的に次世代のエースとして上昇した銘柄の代表格は、防衛関連として上昇を始めた三菱重工業 <7011> [東証P]、IHI <7013> [東証P]などだ。また、大きく下げた銘柄の中にはエムスリー <2413> [東証P]、日本電子 <6951> [東証P]など情報通信関連銘柄が多い。

 このほか今回は、酉島製作所 <6363> [東証P]、日本特殊陶業 <5334> [東証P]、不二越 <6474> [東証P]などに注目したい。

2022年4月28日 記

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