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ダウ平均は下げに転じる ウクライナの攻撃で地政学リスク再び エヌビディアの決算待ち=米国株序盤

NY株式20日(NY時間10:33)(日本時間00:33)
ダウ平均   43195.21(-73.73 -0.17%)
ナスダック   18806.55(-180.92 -0.95%)
CME日経平均先物 37955(大証終比:-485 -1.28%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は上昇して始まったものの直ぐに下げに転じている。IT・ハイテク株に売りが強まっており、全体を圧迫している模様。取引開始直前にウクライナ軍が英国製の巡航ミサイル「ストーム・シャドー」をロシア領内の軍事目標に初めて発射したと伝わった。ウクライナ情勢関連の地政学リスクへの警戒感が緩和していたが、再び警戒感を高めているようだ。

 市場は、本日引け後のエヌビディア<NVDA>の決算を待っており、投資家たちは今回も予想を上回る決算を期待している。先月フアンCEOが「異常」と表現した次世代AIチップ「ブラックウェル」の需要に関する詳細を求めている。ブラックウェルについてはサーバーラックの放熱の問題で設計変更をサプライヤーに要請と伝わっていたが、それについても何らかの説明があるか注目しているようだ。

 ストラテジストからは「オプション取引は、今回のエヌビディアの決算が12月のFOMC以上に年内で最も重要な材料になることが示唆されている」との指摘も出ている。

 一方で「個々の企業の業績によって市場全体が動くこと自体、ある種の脆弱性を示している」との声もあるようだ。「業績が好調であること、大幅な増益であることだけで十分なのか、発表の1つ1つに注目している」という。

 ディスカウントストア2位のターゲット<TGT>が大幅安。取引開始前に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、既存店売上高、売上高とも予想を下回ったほか、1株利益も予想を大きく下回った。ガイダンスも公表し、年末商戦の第4四半期の1株利益が予想を下回ったほか、通期についても1株利益の見通しを下方修正した。在庫の積み増しが収益性を損なった。

 オンライン損保のレモネード<LMND>が上昇。アナリストが投資判断を「中立」に引き上げた。目標株価は42ドル。

 電気自動車(EV)のバンを手掛けるワークホース<WKHS>が決算を受け大幅安。1株損益の赤字が予想以上に膨らんだほか、売上高も減収を記録し、予想も大きく下回った。

 キッチン・インテリア用品のウィリアムズ・ソノマ<WSM>が決算を受け大幅高。既存店売上高が予想ほどの減収とならなかったほか、1株利益が予想を上回った。通期のガイダンスも公表し、売上高見通しのレンジをやや上方修正している。また、10億ドルの新たな自社株買いも承認した。

 測定器を手掛けるキーサイト・テクノロジー<KEYS>が決算を受け上昇。1株利益、売上高とも予想を上回った。第1四半期のガイダンスでも、予想を上回る1株利益および売上高の見通しを示した。

ターゲット<TGT> 123.78(-31.10 -20.08%)
レモネード<LMND> 45.32(+5.18 +12.90%)
ワークホース<WKHS> 1.05(-0.17 -13.84%)
ウィリアムズ・ソノマ<WSM> 172.93(+35.69 +26.00%)
キーサイト<KEYS> 160.92(+8.79 +5.78%)

アップル<AAPL> 226.90(-1.39 -0.61%)
マイクロソフト<MSFT> 411.78(-6.01 -1.44%)
アマゾン<AMZN> 200.72(-3.89 -1.90%)
アルファベットC<GOOG> 175.90(-3.68 -2.05%)
テスラ<TSLA> 338.25(-7.75 -2.24%)
メタ<META> 557.25(-3.84 -0.68%)
AMD<AMD> 138.14(-1.26 -0.90%)
エヌビディア<NVDA> 144.69(-2.32 -1.58%)
イーライリリー<LLY> 744.26(+14.53 +1.99%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美


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