13日の米国市場ダイジェスト:NYダウは47ドル高、追加利下げ期待が下値を支える
■NY株式:NYダウは47ドル高、追加利下げ期待が下値を支える
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は47.21ドル高の43,958.19ドル、ナスダックは50.66ポイント安の19,230.74で取引を終了した。
10月消費者物価指数(CPI)が予想に一致したため安心感に買いが先行し、堅調に寄り付いた。同時に、CPIを受け12月連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げ観測が強まったため相場は続伸。ダウは終日堅調に推移したが、ナスダックは終盤にかけ失速し下落に転じ、終了した。セクター別では、小売やエネルギーが上昇した一方、半導体・同製造装置が下落。
電気自動車メーカーのリビアン(RIVN)はドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)がソフトウエアで提携を計画している同社への出資を拡大する計画を明らかにし、上昇。地中海料理ファーストカジュアルレストラン運営のCAVA(CAVA)は3四半期連続で通期見通しを引き上げたことが好感され、上昇。
ケーブルテレビ会社のチャーター・コミュニケーションズ(CHTR)は同業リバティ・ブロードバンド買収で合意したと発表し、上昇。格安航空会社のスピリット(SAVE)は同業のフロンティア・グループ・ホールディングス(ULCC)との合併計画が失敗したのち、破産法申請の準備をしているとの報道受け、大幅安。半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は人工知能(AI)半導体開発に資源集中を目指し世界従業員4%削減計画を発表し、下落。サーバーソリューション会社のスーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)は8月に年次報告書(フォーム10K)が提出できず、さらに9月30日までの四半期決算(フォーム10Q)の報告を延期するとの発表を受け、ナスダック上場廃止のリスクが警戒され、売られた。
ネットワーク機器メーカーのシスコシステムズ(CSCO)は取引終了後に四半期決算を発表。1株当たり利益が予想を上回ったほか、配当も維持したが、時間外取引で売り買いが交錯している。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米CPIで12月追加利下げ観測強まる
13日のニューヨーク外為市場でドル・円は154円34銭へ下落後、155円62銭まで上昇し、155円51銭で引けた。米10月消費者物価指数(CPI)がほぼ予想に一致したため12月連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げ観測が強まり長期金利低下に連れドル売りが優勢となった。その後、米ダラス連銀のローガン総裁がインフレ上方リスクに言及したほか、米セントルイス連銀のムサレム総裁もデータ次第で緩やかな利下げ予想を示したため金利が下げ止まるとドル買いが再開した。
ユーロ・ドルは1.0653ドルへ上昇後、1.0556ドルまで下落し、1.0564ドルで引けた。ユーロ・円は、164円80銭から163円64銭まで下落。ポンド・ドルは1.2768ドルへ上昇後、1.2687ドルまで下落した。ドル・スイスは0.8799フランへ下落後、0.8862フランまで上昇した。
■NY原油:小幅高、需給ひっ迫を警戒した買いが入る
NY原油先物12月限は小幅高(NYMEX原油12月限終値:68.43 ↑0.31)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は、前営業日比+0.31ドル(+0.46%)の68.43ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは66.94ドル-68.86ドル。ロンドン市場で68.86ドルまで買われたが、米国市場の中盤にかけて66.94ドルまで下落。ドル高や米長期金利の高止まりを意識した売りが入ったようだ。ただ、需給ひっ迫を警戒した買いが入っており、68.79ドルまで反発。通常取引終了後の時間外取引では主に68ドル台で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 45.87ドル +0.01ドル(+0.02%)
モルガン・スタンレー(MS) 132.76ドル +0.45ドル(+0.34%)
ゴールドマン・サックス(GS)594.22ドル +1.63ドル(+0.27%)
インテル(INTC) 24.92ドル +0.76ドル(+3.14%)
アップル(AAPL) 225.12ドル +0.89ドル(+0.39%)
アルファベット(GOOG) 180.49ドル -2.83ドル(-1.54%)
メタ(META) 580.00ドル -4.82ドル(-0.82%)
キャタピラー(CAT) 387.07ドル -5.94ドル(-1.51%)
アルコア(AA) 40.59ドル -0.36ドル(-0.87%)
ウォルマート(WMT) 85.50ドル +0.51ドル(+0.60%)
《ST》
提供:フィスコ