大幸薬品---3Q増収・各段階利益は黒字化、医薬品事業が業績に貢献
大幸薬品<4574>は8日、2024年12月期第3四半期(24年1月-9月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比3.7%増の45.79億円、営業利益が7.26億円(前年同期は4.44億円の損失)、経常利益が7.05億円(同5.89億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が7.14億円(同5.62億円の損失)となった。
医薬品事業の売上高は前年同期比13.6%増の41.92億円、セグメント利益は、主に増収影響により、同64.3%増の15.69億円となった。国内市場における市場規模が対前年同期比で109.1%となり新型コロナウイルス感染症の影響から回復し、コロナ前の水準を上回ってきている。堅調な需要に対し、前年度より引き続き、製造人員の増強やシフト生産体制の構築、京都工場の医薬品ラインの立ち上げ等の増産施策の取り組みを進めてきた。これらの取り組みにより、供給課題は徐々に解消に向かいつつあるものの、一部製品においては依然として、十分な供給ができておらず品薄の状況が継続している。また、原材料及び資材費や物流費等の価格高騰を背景に、国内において「正露丸」、「セイロガン糖衣A」の出荷価格の値上げを実施した。この結果、国内向けの医薬品売上高については、同7.4%増の26.40億円となった。また、海外向けについては、前年度において国内向けとの出荷調整によって十分な供給量を確保することができなかったが、中国・香港市場へ一部の出荷を再開できたこと等から、同26.2%増の15.51億円となった。
感染管理事業の売上高は同3.40億円減の3.83億円となった。また、セグメント損失は各種費用の抑制等により、2.32億円(前年同期は6.43億円の損失)となった。売上規模に応じたマーケティング費用の投下等コストコントロールを強化し、収益性の改善に取り組んできた。
2024年12月期通期については、売上高が前期比11.1%増の68.00億円、営業利益が5.50億円、経常利益が5.90億円、親会社株主に帰属する当期純利益が5.50億円とする8月9日に修正した連結業績予想を据え置いている。
《AK》
提供:フィスコ