利益成長【青天井】銘柄リスト〔第1弾〕 24社選出 <成長株特集>
3月期決算企業を中心とする24年7-9月期の決算発表が佳境を迎えている。本特集では、11月7日までに発表された決算の中から、7-9月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益成長が“青天井”状況になっている銘柄にスポットライトを当てた。
下表では、時価総額50億円以上の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、24年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を5%超上回って更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も最高益見通しを示している24社を選び出し、7-9月期実績の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、さくらインターネット <3778> [東証P]。24年7-9月期(第2四半期)は6月に本格提供を開始した生成AI向けGPU(画像処理半導体)クラウドサービスで、8月に第1次投資計画分(「NVIDIA H100 Tensor コアGPU」約2000基)の収益化を達成し、経常利益は10億円とこれまでの過去最高を2.3倍も上回って着地。併せて、GPU基盤の早期整備に向けて、米エヌビディア<NVDA>から最先端モデルGPU搭載サーバーなどを追加調達すると発表している。
2位のヤマシンフィルタ <6240> [東証P]は主力の建設機械用フィルタが交換需要の増加を背景に、北米を中心に補給品の販売が伸びたほか、主要原材料価格やエネルギーコスト高騰への対応策として、販売価格の引き上げや原価低減を進めたことも寄与し、7-9月期(第2四半期)は2四半期連続で過去最高益を達成した。業績好調に伴い、25年3月期通期の経常利益予想を14期ぶりの最高益見通しに大幅上方修正するともに、配当計画も増額修正した。株価は7日に639円と約3年ぶりの高値をつけている。
3位に入ったみずほリース <8425> [東証P]の7-9月期(第2四半期)経常利益は214億円と過去最高だった前年同期を36.1%上回って着地。不動産・環境エネルギー事業が不動産分野における大型案件の成約もあって伸長したほか、海外・航空機事業では昨年買収したインドのリース会社Rent Alphaが大口解約・売却益を計上したことが寄与。また、持ち分法による投資利益が増加したことも利益を押し上げた。
4位にリスト入りしたバンダイナムコホールディングス <7832> [東証P]の7-9月期(第2四半期)は、デジタル事業で家庭用ゲーム「ELDEN RING(エルデンリング)」のダウンロードコンテンツや本編リピート販売が大きく伸びた。また、トイホビー事業ではプラモデルを中心とする大人向け商品やトレーディングカードゲームなど、利益率の高い商品・サービスが好調だった。なかでもガンダム、ドラゴンボール、ONE PIECE商品が大きく貢献した。足もとの好調な業績を踏まえ、上期決算の発表前に25年3月期通期の経常利益予想を大幅上方修正し、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しを示している。
5位のゼロ <9028> [東証S]は国内の新車販売台数、中古車登録・販売台数がともに増加する中、2024年問題対策に伴う輸送戦力確保が奏功し、車両の輸送受託台数が増えた。また、新車・中古車の輸送料金引き上げに加え、昨年11月に子会社化したソウイングの業績上積みなども寄与し、7-9月期(第1四半期)の税引き前利益は27.1億円と前年同期比2.4倍に膨らんだ。好決算を受けて株価は急騰し、8日は上場来高値2780円まで上値を伸ばしている。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 7-9月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<3778> さくらネット 126 1007 445 105 2450 1194 127
<6240> ヤマシン―F 56.7 876 559 9.0 2280 2091 28.4
<8425> みずほリース 36.1 21428 15739 8.1 55000 50897 7.8
<7832> バンナムHD 29.7 66481 51274 22.0 163000 133608 19.8
<9028> ゼロ 24.9 2715 2174 30.1 8100 6227 8.1 *
<4417> Gセキュリ 20.3 409 340 43.8 1588 1104 36.3
<2307> クロスキャト 17.3 555 473 3.8 1630 1570 15.5
<4718> 早稲アカ 16.0 1879 1620 1.8 3003 2951 16.8
<9828> ゲンキGDC 14.1 2118 1857 26.0 6400 5081 18.2
<4107> 伊勢化 13.4 2316 2043 29.0 6600 5117 22.0
<4709> IDHD 13.3 1002 884 18.9 3400 2860 13.5
<3712> 情報企画 10.5 507 459 0.2 1450 1447 12.4
<4617> 中国塗 9.9 4636 4218 16.7 15200 13025 9.8
<6039> 動物高度医療 9.8 201 183 17.0 625 534 12.6
<7191> イントラスト 9.6 596 544 12.1 2320 2070 12.3
<6988> 日東電 9.3 58333 53361 22.6 180000 146840 13.9 *
<2349> エヌアイデイ 9.1 1009 925 1.4 3170 3126 12.3
<6823> リオン 9.0 1088 998 3.9 3700 3562 11.2
<8704> トレイダーズ 8.9 2233 2051 13.9 5000 4389 8.3
<9034> 南総通運 8.5 625 576 2.9 2004 1947 7.6
<3034> クオールHD 7.7 3254 3022 50.5 15200 10098 10.2
<6088> シグマクシス 6.7 1550 1452 30.2 5650 4338 20.0
<3969> エイトレッド 5.7 317 300 11.1 1170 1053 15.0
<2705> 大戸屋HD 5.4 551 523 0.5 1708 1699 27.5
※ 2023年9月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
※決算発表の集中期間(11月14日まで)は、その日に発表された決算で7-9月期に増収増益を達成した銘柄を速報ベースで毎日19時ごろ配信しています。こちらも併せてご覧いただき、銘柄選びにご活用ください。
●「高成長企業を追う! 7-9月期【増収増益】リスト」配信一覧 ────
「10月29日版 32社選出」「10月30日版 31社選出」「10月31日版 56社選出」
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株探ニュース
下表では、時価総額50億円以上の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、24年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を5%超上回って更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も最高益見通しを示している24社を選び出し、7-9月期実績の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、さくらインターネット <3778> [東証P]。24年7-9月期(第2四半期)は6月に本格提供を開始した生成AI向けGPU(画像処理半導体)クラウドサービスで、8月に第1次投資計画分(「NVIDIA H100 Tensor コアGPU」約2000基)の収益化を達成し、経常利益は10億円とこれまでの過去最高を2.3倍も上回って着地。併せて、GPU基盤の早期整備に向けて、米エヌビディア<NVDA>から最先端モデルGPU搭載サーバーなどを追加調達すると発表している。
2位のヤマシンフィルタ <6240> [東証P]は主力の建設機械用フィルタが交換需要の増加を背景に、北米を中心に補給品の販売が伸びたほか、主要原材料価格やエネルギーコスト高騰への対応策として、販売価格の引き上げや原価低減を進めたことも寄与し、7-9月期(第2四半期)は2四半期連続で過去最高益を達成した。業績好調に伴い、25年3月期通期の経常利益予想を14期ぶりの最高益見通しに大幅上方修正するともに、配当計画も増額修正した。株価は7日に639円と約3年ぶりの高値をつけている。
3位に入ったみずほリース <8425> [東証P]の7-9月期(第2四半期)経常利益は214億円と過去最高だった前年同期を36.1%上回って着地。不動産・環境エネルギー事業が不動産分野における大型案件の成約もあって伸長したほか、海外・航空機事業では昨年買収したインドのリース会社Rent Alphaが大口解約・売却益を計上したことが寄与。また、持ち分法による投資利益が増加したことも利益を押し上げた。
4位にリスト入りしたバンダイナムコホールディングス <7832> [東証P]の7-9月期(第2四半期)は、デジタル事業で家庭用ゲーム「ELDEN RING(エルデンリング)」のダウンロードコンテンツや本編リピート販売が大きく伸びた。また、トイホビー事業ではプラモデルを中心とする大人向け商品やトレーディングカードゲームなど、利益率の高い商品・サービスが好調だった。なかでもガンダム、ドラゴンボール、ONE PIECE商品が大きく貢献した。足もとの好調な業績を踏まえ、上期決算の発表前に25年3月期通期の経常利益予想を大幅上方修正し、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しを示している。
5位のゼロ <9028> [東証S]は国内の新車販売台数、中古車登録・販売台数がともに増加する中、2024年問題対策に伴う輸送戦力確保が奏功し、車両の輸送受託台数が増えた。また、新車・中古車の輸送料金引き上げに加え、昨年11月に子会社化したソウイングの業績上積みなども寄与し、7-9月期(第1四半期)の税引き前利益は27.1億円と前年同期比2.4倍に膨らんだ。好決算を受けて株価は急騰し、8日は上場来高値2780円まで上値を伸ばしている。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 7-9月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<3778> さくらネット 126 1007 445 105 2450 1194 127
<6240> ヤマシン―F 56.7 876 559 9.0 2280 2091 28.4
<8425> みずほリース 36.1 21428 15739 8.1 55000 50897 7.8
<7832> バンナムHD 29.7 66481 51274 22.0 163000 133608 19.8
<9028> ゼロ 24.9 2715 2174 30.1 8100 6227 8.1 *
<4417> Gセキュリ 20.3 409 340 43.8 1588 1104 36.3
<2307> クロスキャト 17.3 555 473 3.8 1630 1570 15.5
<4718> 早稲アカ 16.0 1879 1620 1.8 3003 2951 16.8
<9828> ゲンキGDC 14.1 2118 1857 26.0 6400 5081 18.2
<4107> 伊勢化 13.4 2316 2043 29.0 6600 5117 22.0
<4709> IDHD 13.3 1002 884 18.9 3400 2860 13.5
<3712> 情報企画 10.5 507 459 0.2 1450 1447 12.4
<4617> 中国塗 9.9 4636 4218 16.7 15200 13025 9.8
<6039> 動物高度医療 9.8 201 183 17.0 625 534 12.6
<7191> イントラスト 9.6 596 544 12.1 2320 2070 12.3
<6988> 日東電 9.3 58333 53361 22.6 180000 146840 13.9 *
<2349> エヌアイデイ 9.1 1009 925 1.4 3170 3126 12.3
<6823> リオン 9.0 1088 998 3.9 3700 3562 11.2
<8704> トレイダーズ 8.9 2233 2051 13.9 5000 4389 8.3
<9034> 南総通運 8.5 625 576 2.9 2004 1947 7.6
<3034> クオールHD 7.7 3254 3022 50.5 15200 10098 10.2
<6088> シグマクシス 6.7 1550 1452 30.2 5650 4338 20.0
<3969> エイトレッド 5.7 317 300 11.1 1170 1053 15.0
<2705> 大戸屋HD 5.4 551 523 0.5 1708 1699 27.5
※ 2023年9月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
※決算発表の集中期間(11月14日まで)は、その日に発表された決算で7-9月期に増収増益を達成した銘柄を速報ベースで毎日19時ごろ配信しています。こちらも併せてご覧いただき、銘柄選びにご活用ください。
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