カンロ---3Qは2ケタ増収増益、売上高・利益ともに第3四半期として過去最高を記録
カンロ<2216>は29日、2024年12月期第3四半期(24年1月-9月)決算を発表した。売上高は前年同期比10.0%増の226.79億円、営業利益が同40.8%増の31.47億円、経常利益が同40.1%増の31.69億円、四半期純利益が同50.5%増の23.34億円となった。
同社は企業パーパス「Sweeten the Future心がひとつぶ、大きくなる。」の下、「中期経営計画2024」の最終年度である当期においても3つの事業戦略(「価値創造」・「ESG経営」・「事業領域の拡大」)を着実に推し進めており、売上高は増収となった。飴は、商品アイテムの絞り込みと人員増強等の生産体制整備により、継続するのど飴需要に対応し、スティック・コンパクトサイズ形態では苦戦したものの、前年同期比1.5%増の106.20億円となった。製品別では、休売・終売商品やファンシーカテゴリーの減少を、のど飴群と2月から価格改定を実施している「金のミルクキャンディ」シリーズがカバーした。グミは、同19.4%増の115.25億円となり、第3四半期累計として初めて飴の売上高を上回った。製品別では、輸入商品販売が減少したものの、主力ブランドである「ピュレグミ」シリーズが、「ピュレグミプレミアム」の伸長やTVCMによるプロモーション効果と3月からの価格改定が相俟って大きく販売増となった。更に、直営店舗ヒトツブカンロ(4月に2店舗目の常設店を東急プラザ原宿「ハラカド」にオープン)・デジタルプラットフォーム「Kanro POCKeT」にて販売の高付加価値商品「グミッツェル」も依然好評を博している。素材菓子は、同6.4%増の5.23億円となった。
利益面では、原材料価格の値上がり基調は円安と共に継続しているが、一部商品の価格改定及び内容量の変更を実施することで対応し、増収実現による限界利益の増加により固定費の増加を吸収し、売上総利益は同13.6%増の93.90億円となった。営業利益は、業容拡大等に向けた人件費・一般費の増加があるものの、配送効率化による運賃・保管料率の低減もあり、増益となった。
2024年12月期通期については、売上高が前期比6.1%増の308.00億円、営業利益が同12.4%増の38.10億円、経常利益が同11.6%増の38.30億円、当期純利益が同13.7%増の28.00億円とする6月24日に上方修正した業績予想を据え置いている。
《AK》
提供:フィスコ