NY株式:NYダウは91ドル安、半導体が重し
米国株式市場は下落。ダウ平均は91.51ドル安の42,141.54ドル、ナスダックは104.82ポイント安の18,607.93で取引を終了した。
重機メーカー、キャタピラー(CAT)の下落がダウの重しとなり、寄り付き後、まちまち。民間部門の雇用統計が予想を上回ったほか、7-9月期国内総生産(GDP)も前四半期から伸び鈍化も依然堅調な成長を示したためソフトランディング期待に相場は上昇した。しかし、長期金利の上昇が警戒されたほか半導体セクターが弱く、上値が抑制され失速。終盤にかけて下落に転じ終了した。セクター別では、メディア・娯楽、耐久消費財・アパレルが上昇した一方で、半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器が下落した。
検索グーグルを運営するアルファベット(GOOG)は人工知能(AI)投資が奏功し、クラウドや検索部門が好調で、好決算を好感した買いが継続。ハンバーガーショップ・チェーンを運営するシェイクシャック(SHAK)は第3四半期決算で調整後の1株当たり利益が予想を上回り、上昇。写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)は第3四半期にユーザー数の伸びが予想を上回ったほか、広告事業改革が奏功し、売上高が予想を上回ったため、上昇。ソーシャルネットワーク・プラットフォームを提供するレディット(RDDT)は第3四半期決算で売上高が予想を上回り株式公開以降初めての黒字化、さらに、年末商戦に向けて売上高が好調を維持するとの楽観的見通しが好感され、大幅高。
重機メーカーのキャタビラー(CAT)は在庫積み上がりに加え、高金利で世界的に建設活動が停滞していると指摘し通年の売上高見通しを下方修正し、売られた。製薬会社のイーライリリー(LLY)は肥満性治療薬の売り上げが予想を下回り、予想外に2024年の業績見通しを下方修正し、下落。サーバーソリューション会社のスーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)は監査法人のアーンスト・アンド・ヤング(EY)がガバナンスと透明性に懸念があると辞任を発表し、警戒感に売られ、大幅安。
ソフトウエア会社のマイクロソフト(MSFT)は取引終了後に四半期決算を発表。1株当たり利益が予想を上回り、時間外取引で買われている。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》
提供:フィスコ