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株価指数先物【寄り前】 カバー一巡で25日線水準を抵抗線として意識(訂正)


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 38630 -40 (-0.10%)
TOPIX先物 2666.0 +4.0 (+0.15%)
シカゴ日経平均先物 38605 -65
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 28日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。自律反発狙いの買いが入り、NYダウは6営業日ぶりに反発した。イスラエルがイランに対し報復攻撃を行ったが、軍事施設に限定したことでNY原油先物は大幅に下落し、リスク回避姿勢が後退した。個別では大腸菌の集団感染の影響で停止していた商品の提供を再開すると発表したマクドナルド<MCD>や、アナリストの目標株価引き上げが伝わった3M<MMM>が買われたほか、ゴールドマン・サックス<GS>、JPモルガン・チェース<JPM>がNYダウを牽引した。S&P500業種別指数は銀行、消費者サービス、各種金融が上昇した一方で、自動車・同部品、エネルギー、半導体・同製造装置が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比65円安の3万8605円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比40円高の3万8710円で始まり、直後につけた3万8750円を高値に下落に転じ3万8270円まで下げ幅を広げた。売り一巡後はリバウンドをみせており、米国市場の取引開始後ほどなくしてプラス圏を回復した。ただし、開始直後に付けた高値は超えられず、終盤にかけては3万8590円~3万8670円辺りで保ち合い、3万8630円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まりそうだ。前日は衆議院議員選挙で与党が過半数を割り込んだことで3万7550円まで売られた後にショートカバーが強まり、一時3万8770円まで買われた。急ピッチの上昇でショートカバーは一巡したとみられ、若干ロングに傾いたポジションの解消が入りやすい。

 また、テクニカル面では、上向きで推移している25日移動平均線(3万8730円)まで一気に回復したことで、短期達成感につながるほか、同線が抵抗線として意識されやすい。ボリンジャーバンドが収斂するなか、前日には-1σ(3万8010円)を割り込み、-2σ(3万7340円)に接近した後に切り返していた。中心値(25日)を明確に上放れてくるようだと、+1σ(3万9370円)が射程に入ってくるが、接戦が伝わる米大統領選挙の結果を見極めたいところであり、積極的にはポジションを傾けにくい。

 米国では大手テック企業の決算発表が相次ぐことも様子見姿勢に傾かせやすい。足もとでは良好な決算が目立ち、大手テック企業には決算期待による先回り的な買いも入っているとみられる。予想を上回る内容となれば、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になり、押し目待ち狙いのロングが入りやすいだろう。

 そのため、オプション権利行使価格の3万8500円を中心とした上下の権利行使価格3万8250円から3万8750円のレンジを想定する。25日線を明確に上放れてくるなら、同線と+1σとのレンジでの推移になりそうだ。もっとも、国内では今後の政権運営に対する不透明感も強く、積極的なロングは手控えられやすいと考えられる。

 28日の米VIX指数は19.80(前日は20.33)に低下した。再び不安心理の高まりを示すとされる20.00を下回っている。ただし、25日線(19.04)、75日線(18.47)が支持線として意識されているため、リスク選好ながら慎重姿勢は崩せないところであろう。ボトム圏での推移であるものの、米大統領選を控えてリバウンドを強める場面は警戒しておきたい。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.52倍に上昇した。朝方は14.39倍まで低下し、14.44倍辺りに位置する25日線を割り込んだ。その後は日経平均型優位のリバウンドによって同線を突破し、NTロングに向かわせた。前週の高値水準を回復してきたことで、リバランスは一巡した可能性はあるが、米国の大手テック企業の決算を控えるなか、NTショートには傾きにくいだろう。

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