本日の注目個別銘柄:パルHD、IDOM、レーザーテックなど
<1802> 大林組 1892.5 +80
大幅続伸。みずほ証券では投資判断を「中立」から「買い」、目標株価も1120円から2400円にまで引き上げた。DOE5%程度、自己資本目安1兆円など、明確さおよび積極性に秀でる資本政策を依然評価のもよう。また、建築事業における低採算の大型案件による影響も次第に低減していくとみているようだ。今後は、大阪を創業の地とする同社にとって、統合型リゾートが事業機会となることも注目できるとしている。
<6814> 古野電気 2105 +400
ストップ高比例配分。前日に上半期の決算を発表、営業利益は73億円で前年同期比95.7%増となり、従来予想の45億円を大幅に上回る着地となっている。舶用事業を中心に想定以上に堅調な需要環境が継続しているようだ。また、通期予想は従来の65億円から110億円、前期比68.7%増にまで上方修正、一転大幅増益見通しとなる。年間配当金計画も従来の40円から75円にまで大幅引き上げ。
<2726> パルHD 3020 +422
急騰。前日に上半期の決算を発表、営業利益は118億円で前年同期比14.6%増となり、従来予想の91.8億円を上振れて一転2ケタ増益着地に。また、通期予想は従来の201億円から230億円、前期比23.4%増に上方修正している。人員シフトの効率化、商品提案力の強化などが奏効する格好になっているもよう。なお、同時に発表した9月の既存店売上高は前年同月比4.6%増とプラス転換も果たしている。
<7599> IDOM 1248 +172
急騰。前日に上半期の決算を発表、営業利益は101億円で前年同期比42.1%増となり、従来計画線上での着地に。ただ、市場コンセンサスは10億円ほど上振れる着地となっている。通期計画は、中古車価格上昇で売上高を上方修正しているものの、営業利益は人件費増加を織り込んで203億円、前期比26.0%増を据え置き。通期市場予想は会社計画の下振れを見込んでおり、上振れ含みの状況をポジティブに評価の動き優勢。
<9247> TREHD 1797 +130
大幅続伸。前日に業績予想の上方修正を発表。上半期営業利益は従来予想の39億円から68億円に、通期では83億円から120億円にそれぞれ引き上げた。廃棄物処理・再資源化事業において首都圏での大型案件が堅調に推移したほか、能登半島地震に係る復旧・復興支援事業も進展した。資源リサイクル事業においても、廃家電などの入荷が好調のほか、非鉄相場の高値圏での推移も寄与した。
<4825> WNIウェザー 5950 -750
急落。94万株の株式売出実施を発表している。売出人は千葉銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ信託銀行とされている。売出価格は10月21日から24日までの間に決定する。日々の出来高が10万株に満たない日も多く、短期的な需給悪化につながるとの懸念が先行へ。なお、堅調決算や実質増配で直近の株価が上昇していたことも売り圧力が強まる要因となっている。
<2884> ヨシムラフード 1483 -131
大幅続落。前日に上半期の決算を発表している。営業利益は20億円で前年同期比2.2倍と大幅増益になっている。ただ、第1四半期実績の12億円、同2.4倍から大きなサプライズは乏しく、通期予想の27.4億円、前期比14.7%増も据え置いているため、出尽くし感が先行する形のようだ。大幅増益に関しては、ワイエスフーズグループの取り込み効果に加えて、利益率の高いホタテ事業の比率も高まっているもよう。
<2379> ディップ 2721 -244
大幅反落。前日に上半期決算を発表、営業利益は75.2億円で前年同期比20.6%増となったが、第1四半期の同20.4%増との比較でサプライズは乏しく、通期予想の134億円も据え置いていることから、短期的な出尽くし感が先行した形だ。コンセンサス比では、人件費下振れで営業利益は若干上振れとみられるが、売上高は下振れたようだ。なお、年間配当金は従来計画の88円から95円に引き上げた。
<3994> マネーフォワード 5601 -682
急落。前日に第3四半期の決算を発表、6-8月期営業利益は10.1億円の赤字となり、3-5月期8.4億円の赤字から損失幅は拡大、市場コンセンサスも2億円強下振れたとみられる。売上高が市場想定の100億円超に未達、BusinessドメインやXドメインが期待値に達しなかったとみられる。足もとで株価が上昇基調にあった中、業績改善はやや物足りないとの評価が先行へ。
<6920> レーザーテック 22150 -3440
急落。半導体製造装置大手の蘭ASMLが前日に第3四半期決算を発表、受注高が市場予想を大きく下回ったほか、25年の業績ガイダンスが引き下げられている。従来300-400億ユーロを見込んでいた売上高は300-350億ユーロに引き下げ、粗利益率も従来予想の約54-56%から51-53%としている。株価は16%の大幅安となっており、ASML向けに強みを持つ同社にも連想売りが波及の格好へ。
《ST》
提供:フィスコ