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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ファストリ、TKP、レーザーテク

ファストリ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ファーストリテイリング <9983>  53,580円  +60 円 (+0.1%)  本日終値
 ファーストリテイリング<9983>に一段の上値余地が指摘されている。岩井コスモ証券は15日、同社株の目標株価を4万5500円から5万7500円に引き上げた。投資判断は「B+」を継続した。24年8月期は売上収益が前の期比12.2%増の3兆1038億3600万円、営業利益が同31.4%増の5009億400万円と過去最高を更新。国内外のユニクロ事業がけん引し大幅な増収増益となった。世界中でユニクロの知名度が高まってきたことで、海外のユニクロ事業で収益の柱が多様化している。同証券では25年8月期の同利益を会社計画と同水準の前期比5.8%増の5300億円と予想。海外ユニクロ事業に加え、国内ユニクロ事業やジーユー事業の好調も継続し更なる成長を見込んでいる。

■ティーケーピー <3479>  1,251円  -217 円 (-14.8%)  本日終値
 ティーケーピー<3479>が大幅続落。15日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3~8月)連結決算で、最終利益が24億2200万円(前年同期比57.6%減)と大幅減益となったことが嫌気された。貸会議室需要の回復継続やホテル稼働の好調維持により、売上高は202億8000万円(同14.3%増)となったものの、人件費など販管費が増加したことで営業利益は27億3300万円(同0.9%減)と減益となった。更に、前年同期にリージャス売却に伴う損失への税効果会計適用による法人税等調整額を計上したこともあり、最終利益は大幅減益となった。なお、25年2月期通期業績予想は、売上高620億円(前期比69.7%増)、営業利益82億円(同77.5%増)、純利益55億円(同21.2%減)の従来見通しを据え置いている。

■レーザーテック <6920>  22,150円  -3,440 円 (-13.4%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ
 レーザーテック<6920>が急反落。前日の米国株市場では半導体関連全般が軒並み大きく売られる展開となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は5%を超える下げとなった。オランダの半導体製造装置大手のASML<ASML>が25年12月期の業績予想の下方修正を発表し16%安と急落したことが半導体株全般への利食い急ぎの動きを誘発し、リスク回避ムード一色に染まった。この流れがきょうの東京市場に半導体セクターにも波及しているが、そのなかレーザーテクはASMLが製造する最先端半導体製造に必須となるEUV露光装置向けマスクブランクス検査装置などを独占供給していることで、ひときわ連想売りを浴びやすいポジションにある。

■ウェザーニューズ <4825>  5,950円  -750 円 (-11.2%)  本日終値  東証プライム 下落率2位
 ウェザーニューズ<4825>は大幅反落。15日取引終了後、既存株主による94万株の株式売り出しを実施すると発表した。売り出し価格は21日から24日までのいずれかの日に決定する。株式需給の悪化を懸念した売りが優勢となった。

■マネーフォワード <3994>  5,601円  -682 円 (-10.9%)  本日終値  東証プライム 下落率3位
 マネーフォワード<3994>が大幅安。15日取引終了後に23年12月~24年8月期連結決算を発表し、売上高は296億7300万円(前年同期比37.5%増)、最終損益は37億1200万円の赤字(前年同期49億3500万円の赤字)となった。引き続き赤字を計上したことが嫌気された。主力のバックオフィス向け業務効率化クラウドソリューション「マネーフォワードクラウド」など各サービスの成長が続いた。一方、引き続き先行投資が損益面で重荷となった。

■HIOKI <6866>  7,800円  -550 円 (-6.6%)  本日終値
 15日に決算を発表。「1-9月期(3Q累計)経常は17%減益で着地」が嫌気された。
 HIOKI <6866> [東証P] が10月15日大引け後(15:00)に決算を発表。24年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は前年同期比17.3%減の53.8億円に減り、通期計画の83.2億円に対する進捗率は64.7%にとどまり、5年平均の74.4%も下回った。
  ⇒⇒HIOKIの詳しい業績推移表を見る

■極東証券 <8706>  1,364円  -80 円 (-5.5%)  本日終値
 極東証券<8706>が後場に一段安。16日午前11時半、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績速報値を開示した。9月中間期の営業収益は前年同期比7.1%増の42億9700万円となった半面、経常利益は同10.6%減の18億5000万円となった。第1四半期(4~6月)の経常利益が同70%増の大幅増益だった同社だが、上期が経常減益となったことを嫌気した売りが膨らんだようだ。9月中間期の最終利益は速報ベースで同10.0%増の26億2400万円で、増益率は第1四半期時点の52%から縮小した。受け入れ手数料とトレーディング損益、投資有価証券の売却による特別利益が増加したとしている。

■アークス <9948>  2,457円  -133 円 (-5.1%)  本日終値
 15日に決算を発表。「上期経常は一転10%減益で下振れ着地」が嫌気された。
 アークス <9948> [東証P] が10月15日大引け後(15:30)に決算を発表。25年2月期第2四半期累計(3-8月)の連結経常利益は前年同期比9.5%減の79.7億円に減り、従来の2.2%増益予想から一転して減益で着地。
  ⇒⇒アークスの詳しい業績推移表を見る

■ベースフード <2936>  290円  +80 円 (+38.1%) ストップ高   本日終値
 ベースフード<2936>が急伸。同社は15日の取引終了後、25年2月期の単体業績予想の修正について開示した。今期の売上高予想は33億3800万円減額して157億2800万円(前期比5.7%増)、営業損益の黒字額の予想は1億1500万円減額して5100万円(前期は9億200万円の赤字)に引き下げた。一方、未定としていた経常損益予想は3100万円の黒字(前期は8億9100万円の赤字)、最終損益予想はトントン(同8億5600万円の赤字)に設定している。コストダウンの推進や商品の値上げを実施した同社は8月単月で営業黒字化を達成化したとしており、今後の業績回復を期待する投資家の見直し買いを集める格好となったようだ。なお、8月中間期の売上高は前年同期比6.5%減の75億7900万円、最終損益は5億600万円の赤字(前年同期は1億3000万円の赤字)だった。加えて同社は、農林水産省が運営する中小企業イノベーション創出推進事業のテーマの1つとして設定された「穀物の新規需要を創出する製造技術の実証」に提案を行い、補助対象事業として採択されたと公表した。実施期間は28年度末までで、補助上限額は18億7000万円。25年2月期の業績予想に及ぼす影響はないものの、26年2月期以降の影響については現在精査中としている。

■ポエック <9264>  1,558円  +300 円 (+23.9%) ストップ高   本日終値
 ポエック<9264>がストップ高。15日の取引終了後に24年8月期の連結決算発表にあわせ、25年8月期の業績予想を開示した。今期の売上高予想は前期比25.4%増の105億円、最終利益予想は同98.7%増の6億円とした。前期に続き過去最高益の更新を計画する。更に、前期の配当についてこれまでの予想に特別配当10円分を増額したうえで、今期の年間配当予想は特別配当を含めた前期の水準から17円増配の70円とした。業況と株主還元姿勢を好感した買いが集まったようだ。前期に買収した有機溶剤回収リサイクル装置の製造販売を手掛けるコーベックスと、消火用スプリンクラーヘッドの製造販売を展開するアイエススプリンクラーの業績が期首から組み込まれる。既存のグループ各社について関連市場の需要動向は上向きのトレンドであると想定しつつ、前期の実績をベースに総じて保守的に計画したという。24年8月期の売上高は前の期比18.7%増の83億7100万円、最終損益は同13.8%増の3億100万円となった。

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