エスプール---3Qビジネスソリューション事業において、主力の障がい者雇用支援サービスが好調に推移
エスプール<2471>は11日、2024年11月期第3四半期(23年12月-24年8月)連結決算(IFRS)を発表した。売上高が前年同期比6.1%減の181.79億円、営業利益が同39.1%減の12.79億円、税引前利益が同44.0%減の11.28億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益が同21.0%減の10.74億円となった。
ビジネスソリューション事業の売上収益は前年同期比11.9%増の101.64億円、営業利益は同16.1%減の19.63億円となった。障がい者雇用支援サービスは、2024年4月の法定雇用率の引き上げ以降、企業からの引き合いが強い状況が続いた。この時期は例年閑散期となるものの、当第3四半期は、受注数・販売数ともに大きく伸ばすことができた。広域行政BPOサービスは、定額減税に関連した業務が開始となった結果、当第3四半期の売上は大幅な増加となり、四半期での過去最高を更新した。環境経営支援サービスは、企業向けのコンサルティングサービスの納品が谷間の時期となるため、売上は限定的だったものの、営業は好調に推移しており、通期での計画達成は、ほぼ確実となった。また、自治体向けの受注も堅調に推移した。その他サービスでは、採用支援サービスが生産性の向上等により利益面を中心に堅調な伸びとなった。セールスサポートサービスは、全国の主要都市に拠点を開設した効果により、大規模キャンペーンの受託が進み、売上が大きく増加した。一方で、ロジステ
ィクスアウトソーシングサービスは、物流センターの運営代行業務からの撤退の影響により減収減益となったが、通販の発送代行サービスの収益改善が進み、第3四半期累計では黒字転換となった。
人材ソリューション事業の売上収益は同21.9%減の80.73億円、営業利益は同32.1%減の6.31億円となった。主力のコールセンター向けの人材派遣サービスにおいては、年度末に退職者が増加する季節性の影響が残ったことで、売上の減少が続いたものの、わずかながらに需要回復の兆しが見られた。これまで派遣スタッフの退職者数が入職者数を大きく上回る状況が続いていたが、当第3四半期の後半には、ようやく均衡するところとなった。販売支援業務については、人手不足が深刻なインバウンド関連の業務に注力したが、コールセンター業務同様、年度末の退職者増加の影響を受け、売上は減少となった。
2024年11月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比4.9%増の270.60億円、営業利益が同1.0%減の27.50億円、税引前利益が同2.9%増の27.26億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が同5.7%増の18.29億円とする期初計画を据え置いている。
《AK》
提供:フィスコ