Chordia Therapeutics---24年8月期CTX-712を中心にパイプラインの研究開発が順調
Chordia Therapeutics<190A>は11日、2024年8月期決算を発表した。事業収益は該当なし(前期は25.00億円の事業収益)、営業損失が18.01億円(同2.12億円の利益)、経常損失が18.24億円(同2.25億円の利益)、当期純損失が18.27億円(同2.23億円の利益)となった。
当年度においては、CLK阻害薬CTX-712(以下、CTX-712)を中心としたパイプラインの研究開発は順調に進捗している。 CTX-712については、新型コロナウイルス感染症への対応が継続している中においても、臨床試験実施期間の協力のもとで患者登録を継続したことで、日本における第1相臨床試験の症例登録(固形がん46例、血液がん14例、合計60例)を完了させることが出来た。日本における第1相臨床試験の結果として、2024年4月に開催された米国がん学会において2023年11月時点までの第1相臨床試験の安全性、有効性、ゲノム情報、薬物動態に関して、46例の固形がん、及び14例の血液がんの結果を報告した。卵巣がん、血液がんにおいてCTX-712が有効であることを示すことができた。また、米国における血液がんでの第1/2相臨床試験についても順調に推移しており、2024年8月末時点においては20例への投与を完了しており、更なる試験の進捗に向けた活動を行っている。MALT1阻害薬CTX-177(以下、CTX-177)については、2020年12月に小野薬品工業<4528>と締結したライセンス契約に基づき、小野薬品工業が米国において再発または難治性の非ホジキンリンパ腫もしくは慢性リンパ性白血病の患者を対象に第1相臨床試験を実施している。また対外発表としては、2024年6月での米国臨床腫瘍学会においては、第1相臨床試験の概要を小野薬品工業株式会社から発表された。現在非臨床段階にあるCDK12阻害薬CTX-439(以下、CTX-439)については、臨床試験開始に向けての安全性試験や治験原薬の製造を終え、現在次のフェーズの準備を進めている。 特許については、CTX-712の物質特許では、2カ国で追加登録されて、現在51カ国で登録済み、CTX-177の物質特許では、5カ国で追加登録されて、現在11カ国で登録済み、CTX-439の物質特許では、1カ国および1地域で追加登録されて、現在4カ国および1地域で登録済み、GCN2阻害薬(以下、GCN2)の物質特許では、現在6カ国で登録済みとなっている。また、CTX-712に関しては、固形がんにおけるバイオマーカー特許(WO2023/190967)が公開されたことに加え、2024年1月に新たな特許出願を行っている。
2025年8月期通期の業績予想については、事業収益は計上なし、営業損失が24.34億円、経常損失が23.78億円、当期純損失が23.80億円を見込んでいる。
《AK》
提供:フィスコ