NY株式:NYダウは431ドル高、FRBの利下げ継続期待
米国株式市場は続伸。ダウ平均は431.63ドル高の42,512.00ドル、ナスダックは108.70ポイント高の18,291.62で取引を終了した。
連邦準備制度理事会(FRB)の速やかな利下げ期待の後退で、寄り付き後、下落。しかし、押し目からは、中国政府の景気底入れを目指した財政強化策が世界経済や企業の売上回復を支援するとの期待に買われ、相場は上昇に転じた。連邦準備制度理事会(FRB)が公表した9月連邦公開市場委員会(FOMC)で全参加者が利下げ継続で合意したことが明らかになり、終盤にかけて相場は上げ幅を拡大。ダウは過去最高値を更新し、終了した。セクター別では、不動産管理・開発、テクノロジー・ハード・機器が上昇した一方で、公益事業が下落。
ホームセンター運営のホーム・デポ(HD)やロウズ(LOW)、クルーズ船運営のノルウェージャン・クルーズライン(NCLH)はアナリストの投資判断引き上げでそれぞれ上昇。製薬会社のファイザー(PFE)はブーラ最高経営責任者(CEO)が同社の事業向上を迫っている物言う投資家のスターボード・バリューの主要幹部と会談する計画が報じられ、上昇した。検索のグーグルを運営するアルファベット(GOOG)は司法省がグーグルのインターネット検索が独占に当たるとの裁判所の判決を受け、同社にブラウザ「クローム」や基本ソフト(OS)「アンドロイド」など一部事業分割を命じるよう裁判所に求める可能性があることが明らかになり、下落。
航空機メーカーのボーイング(BA)は同社の最大労組との交渉決裂でストが長引く可能性が強まり、さらに、格付け会社S&Pグローバルが同社の格付けを引き下げ方向のクレジット・ウオッチに指定し投機級水準に転落する可能性を警告し、下落。エンターテインメントのディズニー(DIS)は大型ハリケーン「ミルトン」に備えテーマパーク休園を発表、減益が懸念され、売られた。
投資家の恐怖心理を示すVIX指数は20.71まで低下した。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》
提供:フィスコ