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1333 マルハニチロ

東証P
3,065.0円
前日比
+10.0
+0.33%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
7.0 0.69 3.26 26.03
時価総額 1,550億円
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【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 「石破関連」第2弾、公約アフターバナーが株価押し上げへ!


「石破関連」第2弾、公約アフターバナーが株価押し上げへ!」

●石破氏が成した大きな仕事

 石破政権の始動。まだ政策の具体案は見えてこないが、私に言わせると首相はすでに大きな仕事を成し遂げたといえる。まだ所信表明したばかりではないか、仕事などしていない。こんなご批判もあろう。しかし、ご本人に仕事をしている意識があったかどうかは定かではないが、成果という点からはすでに大きな仕事をしたと見なしてよい。

 首相は就任早々の10月2日夕刻、植田日銀総裁と会談した。就任翌日に首相が日銀総裁と会談した例は、私が知る限りない。それだけ首相は、日銀の金融政策に強い関心を持っていたことになる。総裁選挙中の首相は「金融政策は日銀が判断するものであり、日銀の独立性を尊重する」と語っていた。会談でも植田総裁にそう話し、安心感を与えるだろう。こう考えて特に重視していなかったのだが、実際は意外なことが起きた。

 どんな会談になったか。石破首相は「軍事オタク」であり、それ以外の分野についてはあまり関心がなく、詳しくもない。こんなふうに思っていたのだが、石破首相はまず、「投資大国の実現に向けて取り組んでいく」と話したとのこと。

首相からこんなことを言われると、日銀総裁としては理解を示さざるを得ない。植田総裁は「現在の金融政策は緩和的な状態です。さらなる利上げを判断するにはまだ時間があります」と答えている。これは「当面利上げはしません」と言っているようなものだろう。

 これだけなら効果は小さかっただろうが、石破首相は加えて「個人的な考えとしては、追加の利上げをする環境にあるとは考えていない」と述べている。実質的には利上げに反対の意志を表明したことになる。これは株式投資の観点からは非常に好ましいこと。当面、利上げはないと見てよいため、ドル・円も上がりにくく、自動車、ハイテク、機械、精密機器など多くの輸出関連銘柄が回復基調で推移し、他銘柄にもそれは波及する。こう言える状況となっているのは、石破発言のおかげとなる。

 ここで石破政権の公約を整理しておくと、次のようになる。

(1)経済政策について、賃上げと投資が牽引する「成長型経済」を継承し、デフレからの完全脱却を目指す。
(2)低所得者世帯向けの給付金など物価高への対策と賃上げによって、個人消費の拡大を目指す。
(3)企業の生産性向上の支援などで2020年代に最低賃金を全国平均で1500円にまで引き上げる。
(4)早期に経済対策の検討を指示する。
(5)自動車、半導体、農業といった輸出産業の収益力を強化し、生産性を向上させる投資を促進する。
(6)「資産運用立国」の政策を引き継いで発展させる。
(7)日米地位協定の改定、アジア版NATOの創設を目指す。
(8)地方創生のための交付金を倍増。
(9)内閣府の外局として「防災庁」を立ち上げ、省昇格につなげる。

●注目したい消費関連、株価調整中ながら今後が楽しみな銘柄も

 以上であり、ここからは関連銘柄を紹介することになるが、前回すでに石破関連銘柄として防災関連を紹介しているので、今回は石破関連の第2弾として、前述した公約に照らし合わせて消費関連株に目を向けたい。

 まずは食品株からカルビー <2229> [東証P]に注目したい。スナック菓子最大手で、えびせん、ポテトチップ、じゃがりこ、シリアルなどヒット商品は多く、わが家でも同社のスナック菓子をしょっちゅう購入している。収益は安定的に伸びており、現在調整中の株価は今後が楽しみになる。

 パンブームで急増したパン屋が淘汰の時代に入っている中で、パン事業で国内シェア40%を占有し、いまも収益を伸ばし続けているのが山崎製パン <2212> [東証P]。株価は急騰タイプではないものの、堅実高なら十分あり得る状況にある。

 私は肉より魚派。そのため魚にうるさくて妻に嫌がられている……と家庭の事情はさて置くとして、マルハニチロ <1333> [東証P]も魅力的だ。魚の消費は伸び悩んでいるとのデータはあるが、魚の消費は人間だけに限らない。ペット、そして養殖魚なども消費するため、マスコミが報じるほど消費は落ちない。この点に着目すると、同社株は緩やかに浮上を続ける可能性が高い。

 夏が終わるため冷凍食品の販売が落ち込むだろうとの見方から、株価が反落中の神戸物産 <3038> [東証P]の現在水準は狙いどころといえる。この会社がFC展開する「業務スーパー」はなお店舗拡大が続いており、収益の伸びは止まっていない。ここから年末にかけて消費増が見込めることを考えると、株価の調整局面は見逃せない。

 肉より魚とはいえ、たまに食するステーキは歓迎だ。ステーキでは炭焼きステーキで知られるブロンコビリー <3091> [東証P]がある。名古屋を本拠地とするが、関東、特に北関東への出店に積極的なうえ、ステーキだけでなくハンバーグも人気ながら、株価の上昇ピッチは緩やか。それだけに手掛けやすいため要マークだ。

 最後は、私の住む神奈川県の地元企業を。クリエイトSDホールディングス <3148> [東証P]になる。ドラッグストア中堅で、調剤薬局、スーパー分野へも展開、成長拡大路線を走っているが、借入金はゼロ。財務の健全性でも優れていることから、株も期待が持てる。株価は9月13日の安値から回復中であり、まだ上がり切っていないといえる水準。ただ、上昇のスピードはスローなため、やや辛抱が必要になる。

2024年10月4日 記

株探ニュース

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