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株価指数先物【寄り前】 地政学リスク警戒のなかで75日線水準での攻防


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 38010 -760 (-1.96%)
TOPIX先物 2655.0 -45.0 (-1.66%) 
シカゴ日経平均先物 38030 -740
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 1日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。イランがイスラエルに向けてミサイルを発射したとイスラエル軍が発表。イスラエルによるヒズボラの指導者ハッサン・ナスララ師の殺害を受け、イランが何らかの手段で報復に出ると予想されていたが、ミサイル発射によって中東の全面戦争の引き金になる恐れがあるとの緊張が高まった。

 原油先物相場が上昇したほか、ロッキード・マーチン<LMT>、ボーイング<BA>など防衛関連株が買われた。一方で、アップル<AAPL>やマイクロソフト<MSFT>など大型テック株やエヌビディア<NVDA>、マイクロン・テクノロジー<MU>といった半導体株の下落が目立った。S&P500業種別指数はエネルギー、公益事業、電気通信サービスが上昇した半面、半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器、ソフトウエア・サービスが下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比740円安の3万8030円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比120円安の3万8650円で始まり、開始直後に3万8430円まで売られた後は、3万8430円から3万8650円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後はリスク回避姿勢が強まり、一気に3万7740円辺りまで急落した。

 その後3万8000円を回復する場面もみられたが、中盤には一時3万7600円まで下げ幅を広げる場面もあった。売り一巡後はショートカバーが強まり、3万8250円まで下げ幅を縮めたものの買いは続かず、終盤にかけてショート優勢のなか、3万8010円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。ナイトセッションでは一時3万7600円まで売られる場面もみられたが、25日移動平均線(3万7400円)、200日線(3万7450円)が支持線として意識されていた。75日線(3万8050円)辺りでの攻防もみられている。地政学リスクの高まりによって積極的にポジションを積み上げてくる動きは限られそうだが、円相場は1ドル=143円台半ばで落ち着いていることもあり、75日線水準での推移になりそうだ。

 75日線を中心に、下は25日・200日線が支持線として意識される一方で、上値はボリンジャーバンドの+1σ(3万8520円)が抵抗になろう。そのため、オプション権利行使価格の3万8000円を中心とした上下の権利行使価格3万7500円から3万8500円でのレンジを想定する。スキャルピング中心にはなりそうだが、押し目狙いのロング対応とみておきたい。

 なお、1日の米VIX指数は19.26(前日は16.73)に上昇した。25日線(17.51)を上放れ、一時20.73まで上昇する場面もみられた。不安心理が高まった状態を示すとされる20.00を上回ってきたことから、リスク回避姿勢の動きに向かわせそうである。ただし、依然としてボトム圏での推移を継続しているため、しばらくは見極めが必要だろう。9月6日の戻り高値(23.76)辺りを上回ってくるまでは、それほど神経質にはならないと考えられる。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.35倍(前日は14.33倍)とほぼ横ばいで、前日の価格帯での推移が続いた。指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均型を牽引する形だったが、著名投資家のウォーレン・バフェット氏が日本への投資を強化するとの観測から商社株の強さも目立っており、TOPIX型の買いが入っていた。本日は米半導体株安の影響からNTショートに振れそうだが、足もとのレンジとなる14.30倍~14.40倍を放れてくるまでは、スプレッド狙いのトレードは手掛けづらいだろう。

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