今日の為替市場ポイント:米大幅追加利下げ観測後退でドルは底堅い動きを保つ可能性
9月30日のドル・円は、東京市場では142円95銭から141円65銭まで反落。欧米市場では142円35銭から143円91銭まで反発し、143円63銭で取引終了。本日10月1日のドル・円は主に143円台で推移か。米国の大幅追加利下げ観測は後退し、ドルは底堅い動きを保つ可能性がある。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は9月30日に全米企業エコノミスト協会(NABE)年次会合で講演を行った。報道によるとパウエルFRB議長は「経済が予想通りに発展すれば、政策は時間の経過とともにより中立的な姿勢へと移行する」と述べたが、講演後の質疑応答で「連邦公開市場委員会(FOMC)は急いで利下げをしようとしているわけではない」と述べた。パウエルFRB議長の発言を受けて米長期金利はやや上昇し、主要通貨に対する米ドル買いが観測された。10月4日に発表される9月米雇用統計で非農業部門雇用者数の増加幅は8月実績を下回る可能性がある。9月雇用統計内容が市場予想を下回った場合、11月0.5ptの追加利下げの可能性が高まり、金利安・米ドル安の相場展開となる可能性がある。
《CS》
提供:フィスコ