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株価指数先物【寄り前】 需給整理一巡後のロングのタイミングを探る


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 37440 -2410 (-6.04%)
TOPIX先物 2606.0 -140.0 (-5.09%)
シカゴ日経平均先物 37450 -2400
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 26日の米国市場は、NYダウが上昇した一方で、 S&P500ナスダックは下落。8月の米個人消費支出(PCE)は、食品とエネルギーを除くPCEコア価格指数が前月比0.1%上昇だった。前月(0.2%上昇)から縮小し市場予想(0.2%上昇程度)を下回ったことで、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でも0.5%利下げを決めるとの観測が高まった。

 9月の米ミシガン大消費者態度指数(確報値)は70.1と、速報値(69.0)から上方修正され、米経済の見通しに対する消費者の懸念が薄れた。消費関連や景気敏感株を中心に買いが優勢になったが、週末要因によりハイテク株の一角には利益確定に伴う売りが出た。S&P500業種別指数は自動車・同部品、エネルギー、耐久消費財・アパレルが下落した半面、半導体・同製造装置、小売、食品・生活必需品小売が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比2400円安の3万7450円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比1950円安の3万7900円で始まり、開始直後に3万7630円まで急落した。売り一巡後は3万8400円まで下落幅を縮め、3万7950円~3万8300円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを下放れ、終盤にかけて下げ幅を広げ3万7290円まで売られる場面もみられており、3万7440円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする形から、ギャップダウンで始まりそうだ。自民党総裁選では利上げに批判的な高市早苗経済安保相がトップで決選投票に進んだことで、為替市場では円相場が1ドル=146円台に円安が進行し、これを受けた27日の日経225先物は終盤にかけて急伸し、一時3万9900円まで買われた。だが、決選投票では石破茂氏が逆転し、新総裁に選出された。直後に円相場が一気に円高に振れる一方、日経225先物はナイトセッションで急落し、直近2日間の上昇分を帳消しにした。

 この下落に対する裁定解消売りのほか、ヘッジ対応のショートが強まりやすく、朝方は下へのバイアスが強まる波乱の展開になりそうだ。しかし、高市氏の勝利を織り込んだ短期的な急伸後の急落であり、朝方の波乱で需給整理は一気に進むとみられる。石破新総裁は29日に出演した報道番組で、政策金利の引き上げに慎重な姿勢を示しており、イレギュラー的な下落が一巡した後は、ロングのタイミングを探ることになりそうだ。

 日経225先物はナイトセッションでの急落で、一気に25日移動平均線(3万7350円)水準まで下げている。オーバーシュート気味に3万7000円を割り込む場面はありそうだが、改めて新政権の政策期待が高まる可能性があり、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

 そのため、オプション権利行使価格の3万7000円から3万8000円のレンジを想定。25日線水準での底堅さがみられる局面では、75日線(3万8050円)が意識されそうだ。75日線突破後はショートカバーを交えた値動きによって、3万8000円から3万9000円のレンジに移行する展開とみておきたい。

 なお、27日の米VIX指数は16.96(前日は15.37)に上昇した。ボトム圏での推移が続き、先週は週初に75日線を割り込み、その後も低下傾向のなかで200日線に接近していた。いったんは反転しやすいタイミングであったと考えられ、20.00を明確に上回ってくるまでは、リスク選好の動きに向かいやすいだろう。

 先週末のNT倍率は先物中心限月で14.51倍に上昇した。終盤にかけて日経平均型に買いが集中した影響が大きかったとみられ、ナイトセッションの動きから、本日はNTロングのリバランスが入りそうだ。ただし、一気に需給整理が進展した後は、NTロングを意識しておきたいところである。

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