貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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4307 野村総合研究所

東証P
4,400円
前日比
-8
-0.18%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
28.6 6.19 1.32 6.09
時価総額 25,575億円
比較される銘柄
NTTデータ, 
ビプロジー, 
SCSK

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【村瀬智一が斬る!深層マーケット】決算本格化までテーマ性を軸に展開


「決算本格化までテーマ性を軸に展開」

●日米金融会合通過で日経平均は3万8000円に迫る

 日米の金融政策に注目が集まるなか、米連邦公開市場委員会(FOMC)が0.5%の大幅な利下げを決めた一方、日銀の金融政策決定会合では現状維持を決定した。FOMCでの引き下げ幅については事前の予想が0.25%と0.5%に分かれ、思惑的な売買も強まっていただけに、結果判明後は日米両市場ともアク抜けの動きとなった。日米金利差縮小を睨んだ売りも積み上がっていたとみられ、週後半の日経平均株価は買い戻しが優勢となり、週末には3万8000円に迫る上昇となった。

 ひとまず日米の金融会合を通過したことで、物色を手控えていた市場参加者も買いを入れやすくなったことだろう。為替市場の円高の動きもいったんは落ち着くとみられ、円高による業績悪化が警戒されていた輸出関連などでは買い戻しが期待される。一方、決算が本格化するまでは手掛かり材料に欠けるため、個別の材料やテーマ性のある銘柄が引き続き物色の中心になりやすい。今回は、テーマ性のある銘柄を中心に注目した。

●活躍が期待される「注目5銘柄」

◆野村総合研究所 <4307> [東証P]
証券会社の勘定系といわれる証券総合バックオフィスシステム「THE STAR」をはじめとした金融機関向けが主力の大手システムインテグレーター。米証券取引委員会(SEC)が米上場株の刻み幅を現状の1セントから0.5セントとし、さらなる流動性向上を狙うと報じられた。一方、国内では東京証券取引所が11月5日から現物株の取引時間を午後3時30分まで30分延長する。また、少額での投資を可能にするため、現在の最低100株単位を1株に引き下げることを含めて具体策を検討する方針であり、その実現に伴って証券システムを手掛ける企業にはシステム改修などの需要が見込まれよう。

◆ホンダ <7267> [東証P]
全国軽自動車協会連合会が発表した軽自動車の8月の車名別新車販売台数は、同社の「N-BOX」が前年同月比14.1%減の1万4441台ながら3カ月連続で首位を保った。自動車メーカー各社は円高による採算悪化が警戒されて、株価は総じて軟調に推移している。ただし、同社の2025年3月期の想定為替レートは1ドル=140円であり、足もとの為替動向を受けて業績への懸念は和らいでいる。PER7倍台、PBR0.5倍台とバリエーション面での割安感もあり、75日移動平均線突破後のリバウンド本格化を狙うスタンスで臨みたい。

◆ユニ・チャーム <8113> [東証P]
生理用品、紙おむつなど衛生用品の大手メーカー。ペットシートなどペットケア製品も手掛けており、ペットケア事業の売上比率は15%程度を占める。韓国ネット通販大手のジーマーケットによると、韓国では犬用カートの販売台数が昨年、ベビーカーの販売台数を初めて上回ったという。国内でもペットの飼育数が子どもの出生数を上回る状況であり、今後もペットケア・ビジネスは成長が期待できそうだ。

◆ニッスイ <1332> [東証P]
低価格、お手軽、便利な冷凍食品の需要が伸びている。特に共働き世帯やシニア層、単身者やZ世代など、幅広い層のニーズを取り込んでいるのが、ご飯とおかずがセットになった「ワンプレート冷凍食品」であり、同社も「まんぞくプレート」シリーズを展開する。レンジでチンするだけの手軽さに加え、保存が利くこと、食べ切りのため食品ロスの削減にもつながる点などが評価されて、ワンプレート冷凍食品市場の伸びは加速しており、同食品で3強の一角を占める同社にも追い風となりそうだ。

◆SCSK <9719> [東証P]
コンサルティングからシステム開発、ITインフラ構築、BPOなどを手掛ける住友商事系のシステムインテグレーター。警察庁は、運転免許証とマイナンバーカードを一体化させた「マイナ免許証」の運用を2025年3月から開始する方針である。これを機に企業や地方公共団体でマイナンバーを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)支援の動きが進むと予想され、関連するソリューションを展開する企業には需要の高まりが期待できそうだ。

(2024年9月20日 記)

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